2026年5月21日に登場したスマートウォッチ「Amazfit Bip Max」。
税込18,980円という、いわゆるエントリークラス(1万円台)の価格帯でありながら、スペック表を見た瞬間にガジェット好きなら誰もが「えっ、本当にこの価格で出すの?」と耳を疑うレベルのモンスターマシンに仕上がっています。
それもそのはず。「2.07インチ・3,000nitの爆光大画面」「4GBの音楽&地図用ストレージ」「最長20日間の怪物バッテリー」など、通常であれば3万〜5万円クラスの上位モデルにしか搭載されない機能をこれでもかと詰め込んでいるからです。
本記事では、この大注目モデル「Amazfit Bip Max」の実機を街やアウトドアで2週間みっちり使い倒し、良いところだけでなく、購入前に絶対に知っておくべきデメリットまで本音で徹底レビューします。

(@yuiya_blog)
- 現役の家電開発エンジニア
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Amazfit Bip Maxの主要スペック|旧型・上位機と徹底比較

まずはAmazfit Bip Maxの立ち位置を正確に把握するために、下位モデルの「Bip 6」、および上位モデルの「Active Max」とのスペック比較表を作成しました。
| 項目 | Amazfit Bip Max(本作) | Amazfit Bip 6 | Amazfit Active Max |
| 参考価格(税込) | 18,980円 | 14,800円 | 28,900円 |
|---|---|---|---|
| 画面サイズ | 2.07インチ(スクエア) | 1.97インチ(スクエア) | 1.5インチ(ラウンド) |
| 最大輝度 | 3,000 nit | 2,000 nit | 3,000 nit |
| バッテリー容量 | 550 mAh | 340 mAh | 658 mAh |
| 通常使用バッテリー | 最大20日間 | 最大14日間 | 最大25日間 |
| 内蔵ストレージ | 4GB(地図・音楽保存可) | 非公開(512MB以下) | 4GB(地図・音楽保存可) |
| ヘルスセンサー | BioTracker 6.0 PPG | BioTracker PPG(旧型) | BioTracker 6.0 PPG |
| 高度計 / 温度センサー | 非搭載 | 非搭載 | 搭載(気圧高度計/温度) |
| 音声AI | Zepp Flow (GPT-4o対応) | Zepp Flow (GPT-4o対応) | Zepp Flow (GPT-4o対応) |
| 通話機能 | Bluetooth通話(マイク/スピーカー) | Bluetooth通話(マイク/スピーカー) | Bluetooth通話(マイク/スピーカー) |
| 本体重量(バンド除く) | 約34.3g(総重量53g) | 約27.9g | 約39.5g |
スペックから見える「Bip Max」の凄さ

価格は下位のBip 6にプラス約4,000円。しかし、得られる進化は「画面の拡大(2.07インチ)」「輝度爆上げ(3,000nit)」「ストレージ4GB化」「センサーの最新化(BioTracker 6.0)」と、金額差を遥かに超えています。
上位のActive Max(28,900円)との主な違いは「丸型か四角型か」というデザイン面と、「気圧高度計・温度センサーの有無」の2点のみ。日常使いがメインであれば、Bip Maxは「最も賢い選択肢」になります。
同梱品

同梱されているものは、本体、シリコンバンド、充電器、取扱説明書の4つのみ。amazfitシリーズではお馴染みのシンプルな付属品です。
外観デザインと装着感:大画面なのに「驚くほど軽い」

手首での圧倒的な存在感
箱を開けてまず驚くのが、2.07インチというスクエア型スマートウォッチ最大クラスの画面サイズです。 画面OFFの状態だと、ベゼルとガラスの一体感が高く、フロント一面が黒い巨大なガジェットという印象を受けます。Apple Watchの標準サイズ(42mm等)と並べると、一回り以上大きく感じられます。

手首の細い人や、これまでに小さなスマートバンド(Xiaomi Smart Bandなど)を使っていた人からすると、最初は「デカっ!」とインパクトを感じるサイズ感です。
素材感の割り切りと絶妙な軽量化

本体ケースのベゼル部分(表面)には質感の高いアルミニウム合金が採用されており、安っぽさは一切ありません。一方で、ケースの裏面や下部にはプラスチック(繊維強化樹脂)が使われています。
この素材の使い分け(割り切り)のおかげで、これだけ巨大化しているにもかかわらず、本体重量はわずか34.3g、シリコンバンドを含めても実測53gに抑えられています。
実際に腕につけて1週間以上、睡眠時も含めて24時間着けっぱなしにしてみましたが、「大きさに反して体感がめちゃくちゃ軽い」ため、腕が疲れたり、就寝時に邪魔になったりすることはありませんでした。
側面ボタンと充電まわりの注意点

右側面には物理ボタンが2つ搭載されています。上部ボタンにはグレー、下部ボタンには赤のアクセントカラーが施されており、デザインのワンポイントになっています。ボタンの表面には細かな凹凸(突起)があるため、手元を見なくても指の感触だけで確実に押し分けが可能です。回転クラウン(リューズ)のように回してスクロールする操作には非対応となっています。
また、充電は背面のピンにマグネットでくっつけるタイプです。注意点として、本製品には「充電器(ヘッド部分)」は入っていますが、「Type-Cの充電ケーブル」自体は同梱されていません。 お手持ちのスマホ用Type-Cケーブルをヘッドに挿して使う必要があります。
さらに、バンドの付け根の可動域がタイトなため、充電器を装着した状態では本体を机にペタッと水平に寝かせられません。ディスプレイを下向きにするか、横に立てかけるようにして充電する必要があります。
実機で体感したAmazfit Bip Maxのメリット(良かった点)

① 3,000nitの超高輝度!真夏の直射日光でも曇らない視認性
一般的な1万円台のスマートウォッチで最も困るのが、「晴れた日の屋外で見えなくなる」ことです。 しかし、Bip Maxはフラッグシップ機と同等の最大3,000nitの輝度を誇ります。
実際に日差しの強い正午の屋外で画面を見てみましたが、バックライトが負ける気配は一切なく、室内にいるときと全く同じレベルでクッキリと時刻や通知の文字が読めます。環境光センサーによる自動調光のレスポンスも非常にスマート。夜間に画面が眩しすぎるということもありません。
② 550mAhの大容量バッテリーが生み出す「充電からの解放」
Apple Watchユーザーが最も羨むポイントがこれです。Bip Maxは550mAhという、このサイズにしては超大容量のバッテリーを積んでいます。
「睡眠トラッキング、心拍数・血中酸素24時間自動計測、1日数10回の通知受信、常時表示(AOD)なし」という、一般的な使い方であれば、1週間使ってもバッテリーは50%以上残っていました。 実測で約2週間〜20日間は余裕で持ちます。 旅行や出張に行く際も、専用の充電器を持っていく必要が完全になくなります。
③ 4GBストレージ搭載で「スマホなし」のオフライン地図&音楽再生

Bip Maxの4GB内蔵ストレージは、1万円台の製品としては大事件です。 Zeppアプリから事前に「ベースマップ」をウォッチ本体にダウンロードしておくことで、スマホが圏外の場所や、スマホを自宅に置いた状態でも、ウォッチの画面上に地図を表示してナビゲーション(ルート案内)が可能になります。
さらに、MP3などの音楽ファイルをウォッチ内に保存できるため、Bip MaxとBluetoothイヤホンを直接ペアリングすれば、スマホを持たずに「音楽を聴きながら、地図を見てランニングやウォーキング」が完結します。
④ 上位機ゆずりの高精度センサー「BioTracker 6.0」
健康管理の心臓部には、3万円近くする上位モデルと同じ「BioTracker 6.0 PPG(5PD + 2LED)」が採用されています。 光を検出するセンサー(PD)の数が5つに増えたことで、運動中の激しい動きでも手首の密着ズレによる計測エラーが起きにくくなっています。睡眠のステージ(深い・浅い・REM)の記録も非常に正確で、毎朝の自分の体調(BioCharge)を高い信頼性で数値化してくれます。
⑤ LINE電話も出られるマイク&スピーカー内蔵

本体にマイクとスピーカーを搭載しているため、スマホに電話がかかってきた際、ウォッチ側でそのまま受けてハンズフリー通話が可能です。 さらに、通常の電話だけでなく「LINE電話の着信を受け、そのままウォッチで会話する」こともできます(※スマホがBluetoothの届く範囲内にある必要があります)。料理中や作業中で手が離せない時に、手首を口元に近づけるだけでLINE通話ができるのは非常に実用的です。
購入前に必ず確認すべきデメリット(気になる点)

どんなに優れたガジェットにも弱点はあります。上位表示のために、実機検証で分かった「割り切りポイント」を包み隠さずお伝えします。
電子決済(Suica・iD・QUICPayなど)には一切非対応
Bip MaxにはNFC/FeliCa決済機能がありません。駅の改札をスマートウォッチで通りたい人や、コンビニの買い物を手首で済ませたい人は、おとなしくApple WatchやGarminの対応機種を選ぶ必要があります。
ルートナビゲーションの「音声」が英語のみ
オフラインマップを使用したルート案内時、画面上の矢印や地図の指示は綺麗な日本語ですが、スピーカーから流れる「50メートル先、右です」といった音声ガイダンスは英語(Turn right…等)のみとなります。画面を見ていれば迷うことはありませんが、音声ガイドを頼りにしたい人は注意が必要です。
YAMAP・ヤマレコアプリとの直接連携は不可(登山での注意点)
4GBの地図機能があるため登山用として検討する方も多いですが、日本の登山シーンで定番の「YAMAP」や「ヤマレコ」のスマートウォッチ用アプリをBip Max内に直接インストールすることはできません。 登山ルートをナビさせたい場合は、PCやスマホから「GPXファイル(ルートデータ)」を出力し、それをZeppアプリ経由でBip Maxにインポートして表示させる、という一手間が必要になります。
気圧高度計・表面温度センサーがない
スペックの章でも触れましたが、上位モデルと違って「気圧高度計」がありません。そのため、ワークアウト中に「今、標高何メートルにいるか」「どれくらい高低差を登ったか」のリアルタイム計測はGPSの高度データに頼ることになり、気圧式に比べると精度がやや落ちます。本格的な登山やトレイルランニングで高低差をシビアに管理したい人は、上位のActive MaxやT-Rexシリーズを選んだほうが後悔しません。
iOS(iPhone)とAndroidでの機能差がある
スマホの通知周りで、OSによる挙動の違いがあります。
- 通知のクイック返信(定型文を返す機能): Androidは対応していますが、iOS(iPhone)の仕様上の制限により、iPhoneユーザーはウォッチ側からLINEやSMSの返信(クイック返信含む)ができません(通知の閲覧のみ)。
- Zepp Flow(AI音声操作)の起動: 音声AI「Zepp Flow」を起動するには、必ず本体の物理ボタンを長押しする必要があります。「ヘイ、Siri」のようにハンズフリーで声だけで起動することはできません。
結論:Amazfit Bip Maxはどんな人におすすめ?

おすすめしない人
- スマートウォッチでSuicaなどのタッチ決済を絶対に使いたい人
- 手首周りが細く、時計にコンパクトさや薄さを最重視する人
- 本格的な雪山登山やトレイルランで、正確な気圧高度や気温をリアルタイムで追いたい人
おすすめする人
- 「2万円以下」の予算で、絶対に機能やビルドクオリティで後悔したくない人
- スマホやApple Watchの「毎日充電するストレス」から完全に解放されたい人
- ランニングやジムで、スマホを置いてウォッチ単体で音楽とルートナビを楽しみたい人
- 外仕事やアウトドアが多く、日差しの下でもバッチリ見える明るい画面が欲しい人
Amazfit Bip Maxのよくある質問
- 画面の常時表示(AOD)には対応している?
-
対応しています。 腕を傾けなくても常に時間を確認できる「常時表示」機能が使えます。ただし、常時表示をONにするとバッテリーの消費は早くなります。それでも大容量550mAhバッテリーのおかげで、1週間近くは余裕で持つスタミナを備えています。
- 保護フィルムは貼ったほうがいい?
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傷が心配な方は貼ることをおすすめします。 Amazfit Bip Maxのディスプレイは頑丈なガラスが採用されていますが、2.07インチと画面が大きく、日常の中でふと壁や家具にぶつけやすいサイズ感です。特にアウトドアやワークアウトでアクティブに使う方は、キズ防止のために専用の保護フィルムやケースを装着しておくと安心です。
- 前作(Bip 6)のバンドは流用できる?
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いいえ、流用はできません。 Bip Maxは画面サイズが2.07インチに大型化したことに伴い、本体のサイズやバンドの取り付け幅(ラグ幅)が変更されています。そのため、Bip 6や過去のBipシリーズ用のバンドやケースをそのまま使い回すことはできないため注意してください。
- 防水性能はどのくらい?お風呂やサウナに入っても大丈夫?
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5ATM(5気圧防水)なので、水泳や雨天時の使用は全く問題ありませんが、お風呂やサウナはNGです。 スマートウォッチの防水性能は「常温の水」を想定しています。お湯の熱やサウナの高熱、そして入浴剤などは、本体の防水パッキンを劣化させたり、内部に結露を生じさせたりする原因になります。故障のリスクが高まるため、入浴時は外して充電時間にあてるのが賢明です。
総評:1万円台スマートウォッチの「最終解答」
Amazfit Bip Maxを一言で評価するなら、「上位モデルの存在意義を脅かすほどの、超攻撃的エントリーモデル」です。
これまで1万円台のスマートウォッチといえば、「画面が少し暗い」「ストレージがないのでスマホの通知受け箱にすぎない」「センサーの精度がそれなり」といった、どこかしらの割り切りが定番でした。
Bip Maxはその常識をすべて破壊し、3,000nit・4GBストレージ・20日電池という「MAX」の仕様を18,980円で実現しています。決済機能や気圧高度計さえ不要であれば、2026年現在、これ以上のコストパフォーマンスを誇るスクエア型スマートウォッチは他にありません。
最初のスマートウォッチ選びで迷っている方にも、格安のスマートバンドからステップアップしたい方にも、自信を持っておすすめできる大傑作の1台です。

