DREAME(ドリーミー)の最新コードレス掃除機「X1 Air」と「X1 Slim」。同時期に登場した2モデルですが、「軽さ重視」と「吸引力重視」という異なる特徴があります。
本記事では、X1 AirとX1 Slimのスペックや使いやすさ、吸引力などの違いを徹底比較。
どっちのモデルがおすすめなのかを検証します。
実際に製品に触れた感想を交え、個人的におすすめするモデルがどちらなのかも紹介します。
製品サンプルはメーカー様よりご提供頂いておりますが、使用に基づく感想等はすべて著者個人の正直な意見になります。
DREAME(ドリーミー)とは?
DREAMEとは、中国・深セン発のスマート家電ブランドで、コードレス掃除機やロボット掃除機を中心に展開するメーカーです。
正式名称は「Dreame Technology(ドリーミー・テクノロジー)」で、2017年に設立されました。
もともとはXiaomi(シャオミ)グループのエコシステム企業としてスタートしており、高性能モーター・サイクロン技術・AI制御を得意としています。近年では日本・欧州・北米市場にも進出し、デザイン性の高さとコストパフォーマンスで注目を集めています。
今回レビューする「X1 Air」と「X1 Slim」は、2025年時点での最新軽量モデル。どちらもスタイリッシュで高性能ですが、設計思想には明確な違いがあります。
先に結論!「軽快操作のX1 Air」か「安定感のX1 Slim」か

最初に結論をざっくり言うと、下記になります。
- X1 Air → 軽さ・取り回し・収納性重視
- X1 Slim → パワー・集塵力・稼働時間重視
どちらも吸引力は高水準ですが、ターゲットとなるユーザー層が異なります。日常の掃除を「軽快に」済ませたい方にはX1 Air、しっかり吸い上げたい方やペット飼育世帯にはX1 Slimが向いています。
個人的には「X1 Air」がおすすめ!
コードレス掃除機を選ぶ上で重要となるのは、やっぱり本体の重さ。重いと掃除すること自体に疲れを感じやすくなり、掃除が億劫になってしまうケースも。
吸引力にはそこまで大きな差が無いことから、より軽くて扱いやすい「X1 Air」をおすすめします。
アタッチメントをまとめて整理できる「収納ベース」も便利で、スタイリッシュに設置しておくことができるのも魅力のひとつです。
X1 AirとX1 Slimの主な違い
DREAMEのX1シリーズにおいて、同じく2025年に新発売されたX1 AirとX1 Slinの2つのモデル。
外観のデザインやコンセプトも似ていますが、ところどころに特徴となる違いがあります。
主要スペック比較表
| 項目 | X1 Air | X1 Slim |
|---|---|---|
| 本体重量 | 約0.9kg※ | 約1.4kg※ |
| 吸引力 (最大) | 80AW 約23,000Pa | 150AW 約20,000Pa |
| 運転切替 | 3段階 | 3段階 |
| 最大稼働時間 | 最大35分 | 最大60分 |
| 集じん容量 | 約0.2L | 約0.5L |
| フィルター構造 | 5層HEPA+サイクロン式 | 5層HEPA+サイクロン式 |
| 充電時間 | 約3時間 | 約4時間 |
| 公式価格 (税込) | 49,800円 | 50,800円 |
| メーカー保証 | 3年 | 3年 |
| 楽天市場で見る | 楽天市場で見る |
※本体重量は、延長ロッドやヘッドを含まない本体のみでの重さになります。
X1 Airの特徴は、業界でもトップクラスとなる約0.9kgという軽さ。メインブラシ等を装着した状態でも1.4kgという驚異的な重量。その軽さを活かして多くのアタッチメントが付属されていますので、高い位置もラクラク掃除することができます。
X1 Slimの特徴は、力強く安定した取り回しと吸引力の高さ。1回の充電で使用できる連続稼働時間は60分で、1回の掃除で家中まるごと対応することができます。
共通する特徴として、自動運転モードがあります。インテリジェントセンサーが床の汚れ具合を感知し、吸引力を自動で調整します。
同じシリーズなので、似通っている部分が多いですが、細かな違いからどちらが自分にとって最適解なのかを選ぶことになります。
付属アタッチメント
X1 Air

- ソフトローラーブラシ
- ミニモーターブラシ
- コンビネーションツール
- ソフトダスティングブラシ
- 延長ロッド
X1 Slim

- ソフトローラーブラシ
- コンビネーションツール
- ソフトダスティングブラシ
- 延長ロッド
同梱されているアタッチメントの種類でいうと、X1 Airの方が「ミニモーターブラシ」が一つ追加となっています。
ソフトローラーブラシを除き、その他のアタッチメントは基本的に同じものです。
アタッチメントが多い方が良いという方は「X1 Air」の方がおすすめです。
実際に使ってみて感じたこと
本体重量と操作性


実測したそれぞれの本体重量は公式で謳っている重さとほとんど同じでした。
重さで考えれば、やっぱり断然「X1 Air」の方が軽いです。

軽いのでそれだけ高いところの掃除にも使いやすく、家具の隙間やカーテンレールの上など取扱いのしやすさはX1 Airに軍配が上がります。
ヘッド構造の違い


X1 Airのヘッドは『AirLiteイルミネーションソフトローラーブラシ』で、X1 Slimと比べるとひと回りコンパクトながらも、55本のコーム構造で絡まり防止技術が搭載されています。また、搭載されたCelesTect LED(140℃広角ライト)で広く照射してくれるので、ホコリなどのゴミが判別しやすいのが特徴です。
X1 Slimのヘッドは『照明付きソフトローラーブラシ』で、X1 Airと同じくCelesTect LEDを搭載しているので、見えないホコリも可視化してくれます。内蔵された独自設計のスパイラル状のブラシ毛と絡まり防止技術を組み合わせて効率良く掃除することが可能です。また、ヘッドブラシの両端と壁の間の隙間が0mmになる構造で壁ギリギリまで掃除できるのはSlimの強みです。
吸引力の違い

X1 Airの吸引力テスト
- フローリング:○
- カーペット:○
- 壁際:◎

X1 Slimの吸引力テスト
- フローリング:○
- カーペット:◎
- 壁際:○
吸引力については、どちらも十分にホコリ類を吸ってくれたので個人的にはほとんど差を感じませんでした。
X1 Airの方が軽量化されているので操作はしやすいのですが、逆にヘッドが軽すぎて本当に吸えているのか心配になりましたが、見事に可視化された微細なホコリは一発で除去することができました。特に壁際の掃除がしやすく、良く吸えていました。
ヘッドの安定感で言えばX1 Slimの方がずっしりしているので、僅かながら一回の往復で効率良く吸ってくれているように感じました。カーペットのような起毛タイプの床は、X1 Slimの方が髪の毛のような糸くず系のゴミを上手く吸い上げてくれたと思います。
デザインと運転操作

見た目のデザインはX1 Slimの方が高級感のある装飾となっています。
本体の質感はどちらもマットな仕上げで、手に取ったときの馴染み具合は非常に高いです。
運転操作は2モデルとも同様で、ワンタッチで運転ON/OFF、モード切替が可能。操作するボタンは2つしかないので、誰でも簡単に扱えると思います。


とてもシンプルですが、表示のしかたが先進的でおしゃれな操作部だと思いました。
静音性と排気性能
静音性においては、どちらかというとX1 Slimの方が静かに感じました。
とはいえ、正直そこまでの差はありません。騒音値として数値での比較は難しいのでできませんが、標準モードで運転した感覚ではX1 Airはコンパクトな分、僅かに音が大きいように感じます。
排気は両モデルとも「多層HEPA+サイクロン」構造を採用しているので、吸引した空気はしっかり汚れを除去してからお部屋へ排出します。掃除後の嫌なニオイ残りもほとんどしませんでした。
DREMEのコードレス掃除機に搭載されているHEPAフィルターは、公式によれば「0.1μm以上の微細粒子を99.99%集塵する」とのこと。
これは日本のJIS規格(JIS Z 8122)が定める「粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有しており、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルター」よりも更に高性能なものだと判断できます。
バッテリー性能


バッテリー性能はスペック通り、X1 Slimの方が1回の充電で連続使用できる時間が長いです。
X1 Airは、公式表記だとECOモードで35分連続使用可能とのことですが、実際に数回ほど使用した結果はAutoモード(標準)では15~20分程度、Turboモード(最大)で運転すると10分も持ちませんでした。
対して、X1 SlimはECOモードで60分の連続使用表記ですが、Autoモードで30~40分、Turboモードで15分~20分程度でした。
| 運転モード | X1 Air | X1 Slim |
|---|---|---|
| ECOモード(公式表記) | 最大35分 | 最大60分 |
| Autoモード(実測) | 15~20分 | 30~40分 |
| Turboモード(実測) | 10分以下 | 15~20分 |
比較的面積が広い家に住んでいる場合など、連続使用時間を気にする人は「X1 Slim」一択になるかなと思います。
ちなみに、バッテリーはどちらも着脱可能で簡単に付け外しができます。
メンテナンス性


どちらのモデルとも、ダストカップやフィルターはワンタッチで分解することができます。
ダストカップは水洗いも対応可でメンテナンスも容易です。
また、ブラシローラーの毛絡み除去も簡単でした。メンテナンス性に差はありません。
実使用レビューの結果総評
今回、実際に使用した感覚としてまとめるとこのような評価になりました。
| 項目 | X1 Air | X1 Slim |
|---|---|---|
| 吸引力 | (4.5) | (4.5) |
| 操作性 | (5.0) | (4.0) |
| 軽さ | (5.0) | (4.0) |
| 静音性 | (4.0) | (4.5) |
| 充電持ち | (3.0) | (3.5) |
| コスパ 総評 | (4.0) | (4.0) |
総合評価はどちらも同じ「★4」としました。
どちらもメリットとデメリットはありますが、5万円前後という価格帯を考慮した場合のコスパとして性能を評価するとかなりの高水準だと判断します。
よくある質問(FAQ)
- DREAME X1 AirとX1 Slimの一番大きな違いは何ですか?
-
最大の違いは「重量」です。X1 Airの本体は0.9kgの軽量設計で、棚の上やカーテンレールなどの高い位置の掃除に活躍します。X1 Slimは操作性・集塵力に安定感があり、フローリングやカーペット中心の掃除に向いています。用途によって選ぶモデルが変わります。
- 吸引力はDyson(ダイソン)やSharkと比べてどうですか?
-
同じ指標での数値比較ができないので一概には言えませんが、個人的な感覚としてX1 Air・SlimともにDyson V8〜V10クラスの吸引力だと推測しています。同じ重量レベルでの比較をすれば、Sharkの軽量モデルと同等程度の吸引力だと考えられます。
- バッテリー持ちはどのくらいですか?
-
X1 Air:最大約35分(ECOモード)、X1 Slim:最大約60分(ECOモード)の連続運転が可能です。Autoモード、Turboモードで運転する際は更に短くなります。いずれにせよX1 Slimの方が連続使用時間は長く、1回の使用で家まるごと掃除できます。
- フィルターやダストカップの手入れは簡単ですか?
-
簡単です。両モデルともワンタッチで分解することができ、ダストカップは水洗い可能です。ブラシ部分も毛絡み除去しやすい構造で、週1回程度の清掃でも快適に保てます。
- どちらのモデルが一人暮らしに向いていますか?
-
一人暮らしやマンションでの使用には「X1 Air」がおすすめです。軽くて静か、収納スペースも取らないため毎日の掃除に最適です。ペットを飼っている方や広めの部屋では「X1 Slim」を選ぶと満足度が高いでしょう。
- スタンドや収納アクセサリーは付属していますか?
-
X1 Airは収納ベース、X1 Slimは壁取付けタイプの収納スタンドが標準付属しています。
- 音はうるさいですか?
-
数値での表現は難しいですが、個人的に一般的なコードレス掃除機の中では静かな部類だと判断します。ダイソンやシャークの掃除機を使用したことがありますが、それらと比較すると音は小さ目に感じました。特にSlimは夜間や集合住宅でも安心して使用できます。
購入できる場所
X1 AirとX1 Slimを購入できる場所は、DREAMEの公式ホームページや楽天市場、その他全国の家電量販店で販売されています。
公式ホームページでは定期的にセールやクーポン配布を行っているので、お得に購入したい人はぜひチェックしてみてください。
Amazonや楽天市場での購入を考えている方は下記からチェックしてみてください。
DREAME X1 Air
DREAME X1 Slim
まとめ|軽さ重視ならAir、パワー重視ならSlim

DREAME X1シリーズは、人気のDysonやSharkと比べてもコストパフォーマンスが非常に高く、質感・吸引力・バッテリー性能のバランスが優秀だと感じました。
X1 AirとX1 Slimのどちらを選んでも後悔しない完成度ですが、「掃除頻度」「部屋の広さ」「使う人の体力」によって最適解が変わります。どちらもDREAMEの高い開発力が感じられる高いクオリティーのコードレス掃除機です。

