「高級炊飯器って本当に美味しいのだろうか?」、「安い炊飯器とは何が違うのか」疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
そんな疑問を解決すべく、安い炊飯器との違いをもとに高級炊飯器がいるかいらないのかを解説します。
併せて、高級炊飯器を持っている人や欲しい人がどのくらいいるのかアンケートで調査しました。意外なアンケート結果も。
最後には、数ある高級炊飯器の中から、本当に美味しいおすすめできる炊飯器をピックアップして紹介します。炊飯器の購入で気になっている方は最後まで読んでみてください。
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結論|高級炊飯器はいらないのか
高級炊飯器はいるか、いらないかの結論を先に言います。
高級炊飯器の必要性は、人の考え方や生活スタイルによって異なるため、ごはんを炊く頻度が高い人、お米にこだわりがある人には高級炊飯器はおすすめ。
高級炊飯器が欲しくても購入をためらっている人が多い中、ためらっている理由となるのはやはり価格。高いお金を出してまで炊飯器を購入するべきかどうかを迷う人が多いです。
高級炊飯器を買っても後悔しない人、逆に買っても価格に見合った恩恵を感じられない人はどんな人なのかを後の章で解説しますが、まずはアンケート結果からわかる実態と高級炊飯器の特徴などを先に解説します。いる人、いらない人の特徴を先に知りたい人は飛ばして読んでください。
そもそも高級炊飯器はいくらから
一般的な炊飯器の相場
炊飯器全体の相場はおよそ2~4万円です。価格は大きさによっても異なりますので、ファミリー向けの5.5合炊きで3万円程度、単身世帯から少人数世帯向けの3合炊きで1~2万円前後が相場になります。
いくらからが高級なのか
炊飯器全体の相場から考えれば、価格が5万円以上する炊飯器は高級と言えるでしょう。各社の最上位モデルの価格を参考に見ても、5~10万円程度する炊飯器が多いです。
特に5合炊きの炊飯器の方が価格が高い傾向があるので、5合炊きで5万円以上は高級炊飯器だと考えます。3合炊きの場合は相場価格から考えて3万円以上であれば高級炊飯器に分類されるかと思います。
高級炊飯器は、5合炊きは5万円以上、3合炊きなら3万円以上が目安!
高級炊飯器を欲しい人の割合|アンケートから判明
高級炊飯器を必要と感じるか、または欲しいと思うかどうかを独自でアンケートを取ってみました。アンケートの対象は筆者の知人や家族、SNS上でのフォロワー様に回答頂いております。
ここでは、高級炊飯器の定義として購入価格が5万円以上のものとします。
- 合計人数:50人
- 年齢:20代~50代の男女
高級炊飯器を持っている人の割合
5万円以上の炊飯器を使っているかどうかのアンケート結果は以下の通りです。
- 持っている … 7人
- 持っていない … 43人
アンケートした50人中7人が高級炊飯器を持っているという結果でした。
持っていると答えた7人の中で、実際に高級炊飯器を使ってみて満足しているかどうかを調査したところ、7人全員が満足していると回答されました。
高級炊飯器の所有率は14%、その中で高級炊飯器に満足していると答えた人は全員でした。
高級炊飯器を欲しい人の割合
既に所有している人も含めて、高級炊飯器が欲しいかどうかをアンケートしたところ、少し以外な結果となりました。
- 欲しい人 … 38人
- いらない人 … 12人
やはり欲しいと考える人が過半数ですが、4人に1人は高級炊飯器の必要性を感じていないという結果が分かりました。全員が欲しいだだろうなと個人的に予想していたので、予想外の結果で少し驚きました。
いらないと回答した人の理由は以下の通りです。
- 味の違いが分からないと思うから
- 高い割に本当に美味しいのか疑問だから
- 買ってから味が普通だったら後悔しそう
高級炊飯器はいらないと答えた人のほとんどが、「美味しさが分からないのではないか」という懸念があるようでした。ただ、やはり本音では高級炊飯器を使ってみたいけど予算的に厳しいという現実的な考えが根本としてあるようです。
高級炊飯器と安い炊飯器の違い
実際に高級炊飯器と安い炊飯器に明確な違いはありません。各メーカーとも価格帯を分けた上で美味しく炊ける炊飯器を目指して開発しています。そのこだわりがより多く組み込まれた炊飯器が結果的に高価格な炊飯器となっています。それを踏まえた上で、高級炊飯器の特徴は次のようなものになります。
高級炊飯器の特徴とは
加熱方法の違い
炊飯方式 | マイコン式 | IH式 | 圧力IH式 |
---|---|---|---|
加熱方法 | 内釜の底だけをヒーターで温める方式 | 上下のヒーターで内釜を直接加熱する方式 | IHにプラスして圧力をかける方式 |
メリット | 価格が安い | 火力が高い | IHより火力が高い |
デメリット | 火力が弱い | 圧力IHより火力が劣る | 価格が高い |
炊飯器の加熱方式には、大きく分けて3つの種類があります。価格が安いものに多い順にマイコン方式、IH方式、圧力IH方式です。
結論から言えば、高級炊飯器のほとんどが圧力IH方式を採用しています。これは各社のフラグシップモデルを見れば明らかです。ただ、それぞれの加熱方式に特徴があり、メリットとデメリットがあります。
マイコン式は安い炊飯器に多く採用されている加熱方式で、火力が低いので炊き上がりにムラが出来たりして美味しさは保証できません。
IH方式は最も一般的な加熱方式で、マイコン式と比べれば価格以外の面では全てに優れます。最上位モデルでIH方式を採用しているのは三菱のみです。
圧力IH方式は、IH方式に加えて圧力をかけて一気に炊き上げる為、焼きムラがなく芯までしっかり火が通りもっちりした炊き上がりになります。美味しさは保証されますが、デメリットとして価格が高いことと内釜が重いことが挙げられます。。
内釜の違い
内釜は加熱方式とともに、ご飯の炊きあがりに大きく影響する要因の一つで、高級炊飯器と安い炊飯器とでは大きく異なります。内釜は熱伝導率が高い方がお米を一気に炊き上げることが出来るので美味しくなります。その為、内釜の材質が特に影響してきます。
良く使われるものとしては、鉄釜、炭素釜、土鍋釜などで、三菱では炭を使った炭炊釜を採用しています。各材質によって蓄熱性が高かったり、遠赤外線効果が期待できたりと特徴が異なります。
また、高級な炊飯器ほど内釜は何重構造にもなっていて、いかに熱伝導率を高めるかを工夫しています。それにより、内釜自体がかなり重くなってしまうことがデメリットの一つとなります。外側をコーティングしている材質によっては、強度的にも懸念があるものもありますので、取り扱いには注意が必要です。
機能性の違い
当然ながら、高級炊飯機は安い炊飯器と比べて機能も充実しています。安い炊飯器にはこの機能、高い炊飯器にはこの機能があるというよりは、高い炊飯器ほど機能の種類が多いです。実際、安い炊飯器でもメーカーやモデルによって搭載されている機能はバラバラ。一概に安いから欲しい機能が無いということではありません。
それが高い炊飯器になれば、あらゆる機能が備わっている為、欲しい機能もそれほど使わない機能もあったりします。こればかりは個人の好みによるので、モデルを選ぶ際には機能一覧で確認しておくことをおすすめします。
高級炊飯器特有のデメリットも
価格が高いことが最大のデメリットであることには違いありませんが、価格以外のデメリットが何かも知っておくべきだと思います。
おいしさが分からなかった時
高級炊飯器のデメリットは、せっかく高い金額を投資して高級炊飯器を買ったのに美味しさが分からない場合があるということです。炊飯器選びの難しいポイントが、炊いたご飯の味は人それぞれ感じ方が異なるということ。つまり、美味しいかどうかはその人が実際に食べてみてからしか分からないのです。
これは炊飯器独特の難点であると言えます。他のオーブンレンジやトースターなどのキッチン家電は、様々な食材やメニューを調理します。しかし、炊飯器に限ってはお米からごはんと炊くという特定の目的しかありません。もちろん、実際には炊飯意外にも調理することは可能ですが、炊飯器の99%使用用途はお米を炊くことです。炊飯器を購入する人のほぼ全員がそうであるはず。
その為、炊飯器ほど購入後の良し悪しを「味」に左右される家電は無いと思います。それ故、高級なモデルを選んでも使ってみたら思っていたものと違ったという後悔が生まれる可能性が高いです。購入前の不透明さが炊飯器の大きなデメリットだと言えるでしょう。
高級炊飯器のデメリットは、せっかく買ったのに美味しさが分からないかもしれないということ。
こんな人は高級炊飯器がいらない?
おいしくご飯が炊ける高級炊飯器ですが、人によっては安い炊飯器で十分事が足りるという人も。また、高級炊飯器が気になっているけど購入をためらっているという人も多くいるのではないでしょうか。
では、高級炊飯器がいらない人はどんな人なのかを解説します。いらないというと語弊があるかもしれませんが、高級炊飯器を買っても価格に見合った恩恵を十分に受けられないかもしれない人という意味で扱います。
- かなり古い炊飯器から買い替える人
- 今までごはんの味を気にしたことが無い人
- 自炊頻度が少ない人
かなり古い炊飯器から買い替える人
10年以上も昔の炊飯器を長く使っていて、故障を機に買い替えを検討しているという人は、高級炊飯器はいらないです。かなり古い炊飯器で普段ごはんを食べてた人であれば、最新の炊飯器であればある程度安いものでも格段においしく感じるでしょう。
また、それだけ長い間同じ炊飯器を使っていたということから、ご飯の味にそこまでこだわりが無いと推察します。次でも紹介しますが、ご飯の炊き具合や味、使い勝手などを今まで気にしていなかったのであれば高級炊飯器は不要でしょう。
今までごはんの味を気にしたことが無い人
今までの食生活でご飯の味が気にしたことがないという人は、高級炊飯器はいらないです。気にしたことが無いということはそもそもご飯自体にこだわりが薄いということ。そんな人は高級炊飯器を購入したところで、結局「ふーん、こんなものか」で終わってしまう可能性が非常に高いです。
それでも、どうせならおいしく炊ける炊飯器が欲しいという場合は、3万円以下でも十分美味しく炊ける炊飯器が多くあります。5万円以上もする高級な炊飯器を選ばなくても十分に満足できると思います。
自炊頻度が少ない人
家でご飯を炊く機会が少ない人には高級炊飯器はいらないです。外食が多く自炊することは週に1回程度というのであれば、高価格な炊飯器は勿体ないです。言ってしまえばコスパが悪いです。お金持ちで余裕があるならまだしも、高級炊飯器を買うかどうかで迷っているくらいであれば、炊飯器に投資する必要はないと思います。
具体的には、学生や社会人の一人暮らしなど、外で食事する機会が多い人は必然的にご飯を炊く頻度も少ないかと思います。滅多に自炊しない人にとって高級炊飯器は宝の持ち腐れです。
こんな人に高級炊飯器がおすすめ!
高級炊飯器が必要な人、おすすめな人というのはどのような人か。「こんな人にはぜひ高級炊飯器を買って欲しい」というタイプを紹介します。
- 毎日ごはんを炊く人
- お米にこだわりがある人
毎日ごはんを炊く人
まずは、毎日ごはんを炊く人には高級炊飯器を選んで欲しいです。毎日でなくても炊飯器の使用頻度が高いのであれば、価格が高い高級炊飯器を購入してもすぐに元が取れます。毎日のように家で食べるごはん、どうせなら少しでもおいしい方が生活にちょっとした楽しみや喜びが生まれます。
安い炊飯器と味の違いが分からないという人もいますが、安い高級炊飯器に比べたら確かに高級炊飯器の方がごはんの炊き具合、香りなどに差が出ます。4人家族のうち3人が味の違いが分からなくても、1人がおいしくなったと感じるのであれば高級炊飯器を導入する価値はあると思います。
お米にこだわりがある人
ブランド米など、お米自体にこだわりがある人にも高級炊飯器は必要かと思います。どれだけお米の品種をこだわって選んでも、炊飯器が原因でおいしく炊けなかったら意味がありません。
高級炊飯器の中には、お米のブランドによって炊き方を選択できるものもあります。それだけ、お米の産地や品種によって差があるのは事実なのに、使う炊飯器は安いごく普通のものだったら台無しになってしまいます。そのお米に合せた炊き方、活かし方を考えれば高級炊飯器がおすすめと言えます。
高級炊飯器の選び方における注意
炊飯器の選び方ポイント4つ
- 炊飯容量
- 加熱方式
- お手入れのしやすさ
- 機能
炊飯器の選び方については詳細までは触れませんが、上記4つのポイントに沿って選べば大丈夫です。
炊飯容量は世帯人数もしくは一度に多めに炊きたいかどうかで判断すれば問題ありません。
加熱方式は既に説明した、圧力IH式からマイコン式まであるので価格と相談しながら決めましょう。一般的には圧力IH式であれば、まず美味しいと考えて構いません。
他にも、お手入れのしやすさは大事になってきます。毎日のようにご飯を炊いて洗ってを繰り返す訳ですので、部品が洗いやすい構造になっているか、内釜が洗いやすい形状で持ちやすいかどうかを重点的にチェックしておくことをおすすめします。
機能については、メーカーによっても多種多様なのでどれが良いかは人によって異なります。最低限の機能は高価格帯の炊飯器であれば当然ように搭載されていますので、あとは追加で欲しい付加価値機能を調べて比較してから選びましょう。
購入時に注意すべきポイント2つ
高級炊飯器に限って、モデル選びや購入の際に注意しておくべきポイントがあります。
内釜の扱いやすさ
内釜の扱いやすさはしっかりチェックしておく必要があります。高級炊飯器の内釜は重量が重いものが多く、大きさも大きくてかつ形状も独特なものが多いです。
重すぎる内釜は取り出したり、洗ったりする際に非常に扱い難いです。落としてしまうのではないかと余計な気を使ってしまうことも。持ちにくい形状をしていると余計に手を滑らせてしまう可能性が高まります。
内釜の材質も重要です。中には軽くぶつけただけで簡単に欠けてしまうものも実際にあります。美味しさを優先して内釜の性能にこだわっているが故に、内釜の強度や耐久性、扱いやすさは高級炊飯器の要注意事項の一つです。
実物の外形サイズ
実物の大きさをしっかり把握してから購入することをおすすめします。高級炊飯器になればなるほどサイズが大きいイメージは誰もがあるかと思います。しかし、実際に自宅のキッチンに設置しようとして改めてサイズの大きさに気づくことも。
特にネットで購入する人は注意が必要です。なかなか商品画像や写真だけでは実寸を想像することは難しいです。可能な限り、家電量販店などの実店舗で商品サンプルを見て触ってから購入する方が良いです。その際には内釜も取り出してしっかりチェックしておきましょう。
迷った時に選びたい高級炊飯器のおすすめ【3選】
実際に使用された方の口コミやレビュー評価を踏まえて総合的におすすめの炊飯器をピックアップしました。著者も実際にこれらを試食した経験がありますので、個人的な感想も含めて紹介します。
タイガー JPL-S100 K | 象印 NW-FA10 | 三菱 NJ-BW10F | |
---|---|---|---|
加熱方式 | 土鍋圧力IH | 圧力IH | IH |
炊き方 | ご泡火炊き | 炎舞炊き | 本炭直火炊き |
内釜 | 本土鍋 | 豪炎かまど釜 | 本炭釜 |
炊き上がり | もっちり 甘い | ふっくら やわらか | しゃっきり ややかため |
ユーザー満足度 | 4.5 | 4.0 | 4.3 |
おすすめ順 | 2位 | 3位 | 1位 |
購入する | 購入する | 購入する |
ユーザー満足度は、Amazon・楽天市場・価格.com・家電量販店ECサイトにおける評価を平均したものです。おすすめ順は、著者が実際に見て触って食べて感じた評価としておすすめする順位です。
タイガー魔法瓶 JPL-S100 K
加熱方式 | 土鍋圧力IH |
炊飯容量 | 5.5合 |
主な特徴 | 連続ノンストップ加熱 土鍋ご泡火(ほうび)炊き ハリつやポンプ おひつ保温 銘柄巧み(たくみ)炊きわけ 一合料亭炊き |
気になる内釜は、本物の土でできている蓄熱性の高い本土鍋を採用しています。「連続ノンストップ加熱」により理想の火力を持続させながら土鍋の遠赤効果による輻射熱で、ごはんの旨味をじっくりと引き出すのが特徴です。
炊きあがり後には「ハリつやポンプ」が稼働。蒸気を放出して外気を取り込むことで、呼吸するように土鍋釜内の環境を整え、ニオイや黄ばみを抑制します。炊き上がり後24時間経ってもごはんのおいしさはそのまま保持できるのが魅力です。
他にも、70種類ものお米のブランドに対応した「銘柄巧み(たくみ)炊きわけ」を使えば、お米の特徴を活かした最適化されたごはんを炊きあげます。1合だけの炊飯にも美味しく対応できる「一合料亭炊き」では、専用の土鍋中ぶたによって炊飯空間を小さくできます。土鍋を特徴としたごはんの旨味が引き出せる炊飯器として評判も高いです。
食べた瞬間、とにかくごはんが甘いという印象。どちらかと言えばもっちりとした食感で、噛むほどに甘みが強くなるように感じました。お米はコシヒカリで試食しましたが、元々甘くねっとりした特徴のコシヒカリがより一層旨味を感じることができました。また、土鍋釜はちょっと重たいので扱いは注意が必要だと思いました。
象印 炎舞炊き NW-FA10
加熱方式 | 圧力IH |
炊飯容量 | 5.5合 |
主な特徴 | 炎舞炊き 鉄-くろがね仕込み-豪炎かまど釜 わが家炊き 炊き分けセレクト 極め保温 人口知能AI炊飯 |
かまどの炎のゆらぎからインスピレーションを受けたのが「炎舞炊き」。3DローテーションIH構造という6つの底IHヒーターによって、対角線上の2つのヒーターを同時に加熱し部分合い集中加熱をローテーションします。それにより上下左右に対流を引き起こして内釜の中心部までかき混ぜるのが特許にも取得している技術です。結果として炊きムラを減らして弾力のあるふっくらしたごはんを炊き上げることができます。
内釜には鉄とアルミ、ステンレスを組み合わせた構造の「豪炎かまど釜」を使用。鉄は発熱効率と蓄熱性が高いのでIHと相性が良く、炎舞炊きにも最適な材質です。表面には「うまみプラスプラチナコート」を施工してあり、遠赤外線によってごはんの旨味を引き出します。
炊き上がり後40時間まで美味しく保温することができるのが「極め保温」。ふたと底の二つのセンサーが保温に最適な火力を自動でコントロールすることで水分の蒸発を抑えます。炊き上がりのふっくらした弾力あるごはんが評判の最高級炊飯器の一つです。
炎舞炊きのイメージ通りにごはんはふっくらと炊き上がり、お米一粒にしっかりとした食感を覚えました。ねっとりした甘さが特徴のコシヒカリも、普段食べるコシヒカリに比べて弾力を感じましたので、「ごはんを食べてる」という実感を感じやすかったです。内釜は鉄なのでやはり重めではありますが、鉄が故に強度的には十分なので安心して扱えるのが魅力だと思います。
三菱 本炭釜 紬 NJ-BW10F
加熱方式 | IH |
炊飯容量 | 5.5合 |
主な特徴 | かまど炊き 本炭釜 連続沸騰 八重全面加熱 本・熱密封かまど構造 銘柄芳潤炊き 炊分け名人 新・まとめ炊き(冷凍用) |
三菱の大きな特徴が圧力を加えない加熱方式。他社の高価格帯の炊飯器はこぞって圧力IH方式を採用している中、三菱だけはお米本来の粒感を残す為に圧力をかけません。優しく炊き上げて粒感を残すことで口の中でほどけるような食感になります。このお米本来の美味しさには飲食業界のプロもお墨付きとのこと。
内釜には、本物の炭で作られた本炭釜を採用しています。本炭釜は驚くことに職人が一つひとつ100日もかけて仕上げているということで力の入れ具合が伺えます。炭にこだわる理由は、炭は全体が瞬時に発熱するので少量のお米でも炊きムラを抑えることができます。大きな熱量でお米全体を包み込むので、お米の芯までしっかり火が通り、一粒一粒がふっくらと炊き上がります。
また、全国の50銘柄のブランド米に対応した炊き分け機能や、9通りの食感に炊き分けることができる機能など、多彩な炊飯モードが搭載されています。炊飯器に対する三菱独自の技術にこだわり、確固たる自信を持って展開する最高の炊飯器です。
家電量販店で試食コーナーをされていた時に食べたのですが、自宅で食べるごはんとは全く違う印象を受けました。圧力IHで炊く炊飯器は確かにお米一粒が少し潰れたような食感を感じるのですが、この本炭釜紬はごはん一粒の輪郭を口の中でしっかり感じることができ、なお噛んだ瞬間に甘みが溢れ出れるような美味しさでした。本炭釜はかなり軽量化されていて、落としたりしたら怖いかなという印象でした。
高級炊飯器のまとめ
調理する目的の家電はたくさんありますが、炊飯器のようにごはんを炊くという特定の調理に特化したキッチン家電は他にありません。だからこそ、炊飯器は炊いた後の美味しさがモデル選びでも重要になってきます。
高級だから絶対に美味しいかと言われたら、そうではありません。人それぞれの感じ方は異なりますし、お米の種類によっても大きく変わってきます。
ただ、一つだけ確実に言えることは、安い炊飯器と比べて加熱方法や内釜の仕様、付加機能の多さなど開発するメーカー側もこだわり抜いて仕上げた自信がある炊飯器であるということ。
つまり、安い炊飯器と比較したら高級炊飯器の方がより多くの人が美味しいと感じることと思います。メリットとデメリットをしっかり理解した上で、美味しいごはんを食べたい人は高級炊飯器を購入してみてはいかがでしょうか。