高級ドライヤーに意味はあるのか疑問を抱く人も多いでしょう。実際、安いドライヤーでも髪を乾かすことができるので、高級ドライヤーを知らない人は安物に不満を抱くことはありません。しかし、高級ドライヤーは高くても売れ続けており、安いドライヤーとの違いがあるのも事実です。今回は高級ドライヤーと安いドライヤーの違いを解説します。
高級ドライヤーと安いドライヤーの違いとは
高級ドライヤーは、一般的なドライヤーに比べて価格が高いですが、昨今人気を集めていて非常に売れているのも事実です。美容師の方など知っている人は知っている高級ドライヤーの違いがあるのもまた事実です。まずは高級ドライヤーと安いドライヤーの違いは何なのかを見ていきます。
安いドライヤーとの違い
高級ドライヤーにおける安いドライヤーとの主な違いは以下の3点です。
- 美容やヘアケア機能の種類
- デザインと質感
- 使い勝手
美容やヘアケア機能の種類
高級ドライヤー最大のメリットが、美容・ヘアケア機能です。ドライヤーは髪を乾かすだけという概念から、髪を美しく整える、ダメージをケアするというコンセプトが付与したのが特徴です。
各メーカーとも様々なヘアケア機能が搭載されていますが、代表的なところはマイナスイオンや遠赤外線機能などです。乾かしながらも髪へのダメージを抑えつつ、うるおいがある髪へ整えてくれます。イメージは美容室で髪をセットしてもらった時のような仕上がりになります。家でドライする時と美容室でドライしてもらった時とでは髪の毛の質感に違いを覚えた人も少なくないのではないでしょうか。
デザインと質感
素人でも分かりやすい違いが、ドライヤー本体のデザインと質感です。高級ドライヤーは見た目もおしゃれなデザインのものが多いです。見た目だけでなく、質感もしっとりとした高級感があります。
比較的安いドライヤーを手に持ってみると、プラスチックのチープさを感じることがあります。表面の光沢感や樹脂成形時の流れの跡など目に付きます。作りもどこかおもちゃのような頼りなさを覚える人もいるのではないでしょうか。比較すると、高級ドライヤーはさすがにしっかりしています。素人ながらも作り込みがされているなと感じることでしょう。
使い勝手
高級ドライヤーは持ち手の形状や操作のしやすさ、重量の軽量化にこだわって設計されています。特にドライヤーの本体重量は髪を乾かす際に腕の疲れに影響する為、選ぶ際も重要なポイントとなります。ドライヤーの重さは幅が広く、500gから800g程度が多いです。長時間髪を乾かす女性などはできる限り軽いドライヤーを選ぶ方が使いやすいです。
また、使っていて腕が疲れるかどうかには重量だけでなく、重心の位置も大きく影響します。同じ重量でも、持ち手部分が重くなっているドライヤーと、頭の方が重くなっているドライヤーでは疲れ方は大きく変わります。なるべく持ち手部に近い位置に重心がある方が疲れにくく、操作もしやすいです。そのため、ドライヤーの使い勝手は重量だけで比較するのではなく、実際に店舗で持ってみて使い勝手を確認するのがおすすめです。
価格には関係のない性能
高級ドライヤーのように、価格が高ければ高いほど良いと思われがちな性能があります。しかし、それらは実は安いドライヤーと比較しても差は無く、高いから優れているという勘違いをしがちなので注意が必要です。
風量
最も誤解されがちですが、高級ドライヤーだから風量が多いというのは間違っています。安いドライヤーでも風量が多いものも多々存在し、価格には関係ありません。
ただひとつ言えるとすれば、高級ドライヤーで風量が少なすぎるという商品はまず存在しません。高価な機種はある一定の風量レベルは備わっていると考えても良いかもしれません。
髪の傷みやすさ(熱さ)
髪の傷む原因の一つとして考えられるのが、送風の温度が熱過ぎることです。送風温度が熱いと乾かす時間は短くなりますが、その分髪の毛へダメージを与えてしまいます。その為、送風の温度は各社とも乾かす時間と髪のケアを考慮した設計がされています。
ただ、温度は高級ドライヤーだから低めという訳ではありません。機種や機能によって変わりますし、風量によっても実際の体感温度は異なるので一概に言えません。
高級ドライヤーがおすすめな人
高級ドライヤーと安いドライヤーの違いを把握した上で、高級ドライヤーは一体どんな人におすすめなのでしょうか。ドライヤーの購入で迷っている人も、自分には高級ドライヤーが適しているのかどうか考えてみましょう。
こんな人におすすめ!
高級ドライヤーは以下のような人におすすめです。
- 美容意識が高い人
- 髪や頭皮のダメージをケアしたい人
- ドライヤーを長く使いたい人
- デザインにこだわりたい人
美容意識が高い人
サラサラした髪やツルツルしたうるおいがある髪を保持したい人など、美容意識が高い人には文句なしで高級ドライヤーがおすすめです。いつまでもキレイな髪でいたいと考える女性は多いのではないでしょうか。毎日お風呂上りに行うドライの仕方によっては、長期的なダメージの蓄積に必ず影響します。お肌のケアと同時に髪の毛のケアも重要な美容の一つではないでしょうか。
髪や頭皮のダメージをケアしたい人
髪が傷みやすい人や、頭皮へのダメージが気になる人は高級ドライヤーが適していると言えます。髪の毛を染めている人や、ブリーチ(脱色)している人は薬剤によってキューティクルが剥がされることで髪が傷みやすいです。そういった人には髪の表面にうるおいを与えたりして保護してくれる高級ドライヤーがおすすめです。
また、不規則な生活や油の多い食生活によって頭皮がダメージを受けている人にもおすすめです。頭皮が乾燥しやすい人やベタベタした頭皮が気になっている人、将来的な抜け毛が気になる人などは日々のドライヤーから変えていくことが少しの改善に繋がるかもしれません。
ドライヤーを長く使いたい人
どうせ買うなら良いものが欲しい、長く使えるドライヤーを選びたいという人には高級ドライヤーがおすすめです。ドライヤーは高価なモデルになればなるほど、使用される材質や構造の作り込み、各部品など耐久性が高い仕様になっていることがほとんどです。安いドライヤーと比較すれば明白な差があります。
また、高級なドライヤーであれば、メーカーの保証期間が長いケースも多いです。仮に故障してしまった場合でも保証期間内であれば、ほぼ無償で修理してくれます。安いドライヤーやあまり知名度の無い家電メーカーの商品だと、アフターサービスが手薄いことが多々あります。
デザインにこだわりたい人
おしゃれなドライヤーやかっこいいドライヤーなど、デザイン性にもこだわったものが欲しい人に高級ドライヤーがおすすめです。デザインの好みは人それぞれなので一概には言えませんが、高級ドライヤーはデザインも洗練されたモデルが多いです。変わった形状のドライヤーや美容室で使うような本格的な見た目のドライヤーもあります。
デザインが自分好みのドライヤーや高級感のあるドライヤーを保持することで、日々ドライする際に気分も高揚するのではないでしょうか。
ドライヤーの選び方
高級ドライヤーに限らず、ドライヤーを選ぶ際にチェックすべきポイントを紹介します。ドライヤーの種類が多すぎて迷ってしまい、なかなか選ぶことができないでいる人もいるのではないでしょうか。まずは選び方のポイントだけ押さえて、あとはデザインの好みで選べば問題ありません。
ドライヤーの選び方のポイント
- 風量
- 本体の重さ
- 静音性
- ヘアケア機能
- アタッチメント
風量
風量は髪を乾かす時間の短縮や髪へのダメージにも影響します。一般的に風量が多いほどメリットが大きいので、ドライヤーを選定する際にはまず風量で比較してみると良いです。
一般的な髪を乾かすのにおすすめの風量は、1.3~1.8㎥/分ほどです。ドライヤーの仕様項目を見て、風量が1.3㎥/分以上あれば十分と考えて大丈夫です。また、ダイソンのsupersonic ionicのように2.4㎥/分といった大風量を誇るドライヤーもあります。もっと速乾性を重要視したいという人は、2.0㎥/分以上の大風量ドライヤーを選ぶと良いでしょう。
本体の重さ
ドライヤーを選ぶ際の重要なポイントのひとつが本体の重さです。重量が軽いほどドライヤーを使っていても疲れにくいです。特に髪が長い女性は乾かすのに時間がかかります。その為、長時間でも腕が疲れにくいドライヤーが推奨されます。
腕が疲れにくいドライヤーが欲しいのであれば、仕様項目にある重さ(g)をチェックしましょう。軽いドライヤーの重さの目安は500(g)以下です。また、重心の位置によっても疲れ方は大きく異なるため、家電量販店などへ行って実際に手に持ってみることをおすすめします。ネットでの口コミを見て参考にするのでも良いかもしれません。
静音性
ドライヤーの選定で見落としがちなポイントが静音性です。朝や夜に使うことが多いドライヤー、できる限り静かな方が気兼ねなく使うことができます。特に集合住宅に住んでいる人は、なるべく静音化されたドライヤーを選ぶ方が後悔しないです。
基本的にドライヤーは風量が多いほど騒音値が大きくなります。比較的静かなドライヤーの騒音値の目安は60(dB)以下です。騒音値が50(dB)程度であれば、ドライヤーとしてはかなり静音化されていると言えます。ただし、風量との兼ね合いもあるので、騒音値だけでなく風量と合わせてチェックするべきです。
ドライヤーの仕様欄には騒音値の記載が無い商品が多いです。その場合は、実際に店舗へ行って試してみるか、口コミ等で判断することをおすすめします。
ヘアケア機能
ドライヤーの付加機能で迷ってしまうのがヘアケア機能です。イオンを使った送風やセラミックを使ったものなど、メーカーによっても異なりますし、機種によっても様々です。
その中でも最もポピュラーな機能が、マイナスイオンを用いたケア機能です。有名なのがパナソニックのナノイー、シャープのプラズマクラスターなどです。マイナスイオンは髪のパサつきを抑えてまとまりを良くしてくれるので、プラスワン機能欲しいという人は、マイナスイオン系の機能が搭載されているドライヤーを選んでみてはいかがでしょうか。
また、温度が高くなり過ぎると自動的に冷風に切り替える制御を搭載しているドライヤーもあります。温風の温度を細かく切り替えることができると、使うシーンに応じて柔軟に対応できるのでおすすめです。
アタッチメント
ドライヤーによっては、専用のアタッチメントが付いてくるものもあります。ノズルのように先端が細くなっているものや、髪を掴みながらドライできるものなど、各メーカーとも多種多様に用意しています。
ただし、実用性を考えるとアタッチメント自体があまり使用頻度が少ないとも言えるのではないでしょうか。アタッチメントありきでドライヤーを選ぶ人は少ないと思いますが、使用シーンを想像した上で役に立つと思われるアタッチメントがあれば選んでみても良いかもしれません。
高級ドライヤーのおすすめ商品
リュミエリーナ レプロナイザー 4D Plus
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
---|---|---|---|
記載なし | 750g | 98℃ | 57,000円 |
リュミエリーナ株式会社が独自に開発したバイオプログラミング技術によって、髪の毛をツヤが出るようにまとめます。毛先のパサつきやうねりなども、レプロナイザーの温風と冷風を当てるだけで美しい仕上がりを可能にします。髪の美容機器という肩書きのもと、高級ドライヤーの中でも高い人気を誇ります。バイオプログラミング技術の効果については、公式のYouTubeチャンネルに上がっている検証動画をみると分かりやすいです。
ダイソン Supersonic Ionic
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
---|---|---|---|
2.4㎥/分 | 630g | 100℃ | 50,000円 |
ダイソンのSupersonic Ionicといえば、圧倒的な大風量を誇るドライヤーとして有名です。大風量に加えてマイナスイオンを発生させることで静電気を抑えて髪の広がりを抑えます。インテリジェントヒートコントロールという制御機能により、過度な温度上昇を抑えて髪へのダメージを防ぐことができます。アタッチメントが豊富なのもダイソンの特徴です。高級ドライヤーの先駆者とも言える商品です。
MTG ReFa ビューテックドライヤー
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
---|---|---|---|
1.4㎥/分 | 695g | 95℃ | 39,600円 |
日本で生まれた美容ブランドReFaが手掛けるビューテックドライヤーです。対象物センサーによって、頭皮は50℃以下、毛先60℃以下になるように自動調整するプロセンシング機能で熱ダメージから守ります。同時にハイドロイオンを発生させて質の高い髪の毛と頭皮を育むことができます。これら2つの独自技術を駆使し、美容関係の賞をいくつも受賞した実績がある高級ドライヤーです。
パナソニック ナノケア
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
---|---|---|---|
1.5㎥/分 | 580g | 125℃ | 29,700円 |
家電業界の王様パナソニックが開発する高級ドライヤーがナノケアシリーズです。他の家電製品にも展開するナノイーを使って髪の仕上がりを美しくする技術です。最上位モデルでは高浸透ナノイーを搭載し、より毛髪内部へ浸透して髪へのうるおいを与えます。更にミネラルを含む風を当てることでキューティクルの密着性を高めることが可能で、カラーリング後の退色を抑制してくれます。迷ったらパナソニックと考える方も多いのではないでしょうか。
カドークオーラ ヘアドライヤー
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
---|---|---|---|
2.2㎥/分 | 400g | 85℃ | 27,000円 |
カドークオーラ(cado cuaura)は加湿器などデザイン性が高い家電を開発するcadoが生み出した美容ブランドです。風温、風量、風質のトリプルトリートメントテクノロジーを駆使することでダメージが蓄積した髪を回復させます。吹き出し口に遠赤外線を放射するセラミックカートリッジを搭載。ヒータ線にもセラミックコーティングを施工し、ダブルで遠赤外線を放出することで髪を内側から暖めて速乾させることが可能です。
シャープ ドレープフロードライヤー
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
---|---|---|---|
1.2㎥/分 | 590g | 95℃ | 25,000円 |
シャープのプラズマクラスター搭載ドライヤーです。左右にある2つの吹き出し口から風を送るサロン発送のドレープフローが髪を立体的に押し分けて乾かします。広範囲に深く送風することが可能な為、速乾性を高めます。プラズマクラスターの効果によってキューティクルのダメージも抑制し、カラーリングした髪を退色を抑えることができます。使いやすいフォルムとデザインの可愛さも人気のドライヤーです。
ヤーマン リフトドライヤー
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
---|---|---|---|
2.2㎥/分 | 414g | 約60℃ | 55,000円 |
ヤーマンは日本発の美容ブランドで、40年以上も美を追求してきた実績がある世界的なブランドです。そのヤーマンが史上初となる「美顔器機能」が搭載されたリフトケアが可能なドライヤーを発売しました。ヘアドライはもちろん、温感リフトや頭皮スパまで、顔から髪まで全てを美容ケアできる最高級ドライヤーです。大風量の2.2㎥/分で速乾性も高く、赤色LEDと遠赤外線、イオンリセットテクノロジーが合わさった美髪テクノロジーでツヤ髪を実現します。
サロニア トリートメントミストドライヤー
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
---|---|---|---|
2.3㎥/分 | 600g | 記載なし | 25,300円 |
コスパが高い美容ブランドとして名を馳せるサロニアのトリートメントミストドライヤーです。専用の熱を利用して保湿・補修するウォーターベースのセラムを使用します。髪を乾かしながら美容液ミストでトリートメントすることができ、ヘアドライ後の毛髪水分量がアップしまとまりのある髪へ仕上がります。このトリートメントミストドライヤーは、グッドデザイン賞を受賞するほど、見た目のスタイリッシュさも人気です。
安くても使えるコスパ最強ドライヤー
テスコム Nobby プロテクトイオンヘアードライヤー
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
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記載なし | 520g | 120℃ | 11,000円 |
TESCOM(テスコム)から生まれたNobby(ノビー)は数多くの美容室で使用されるドライヤーです。大風量かつ大風圧の温風によってスピーディーなドライができるのが特徴です。そのNobbyを家庭でも更に使いやすくしたのが、この2022年発売のモデルです。静電気を抑制するプラスとマイナスのイオンを同時に放出してまとまりのある髪へ仕上げます。吸気口にあるフィルターは取り外すことができ、丸ごと水洗いできます。
公式販売価格は11,000円(税込)ですが、家庭でも簡単にサロンのような仕上がりができるドライヤーということでコスパに優れた商品です。
コイズミ ヘアドライヤー モンスター
風量 | 重さ | 温風温度 | 参考価格 |
---|---|---|---|
2.2㎥/分 | 665g | 95℃ | 8,800円 |
コイズミの人気ドライヤーMONSTER(モンスター)です。価格は10,000円以下で購入できるリーズナブルなドライヤーですが、驚異の大風量を誇ります。2つのファンによる風量は2.0㎥/分ほどで、高級ドライヤーと比べても上位に食い込むほどの大風量です。この大風量によって速乾性には非常に優れています。イオン機能などはありませんが、とにかくスピーディーにドライしたいという人にはコスパ最強ドライヤーと言えるでしょう。
ドライヤーは高ければ良いという訳ではない
高級ドライヤーの特徴や安いドライヤーとの違いを紹介してきましたが、価格が高いドライヤーが全て良いということはありません。髪の毛の性質や長さは人によって千差万別です。そのため、ヘアドライにもその人に合った乾かし方があり、適したドライヤーはそれぞれ異なります。
高級ドライヤーの方が髪の質感やダメージケアなどに対して考慮された機能が多いのは事実です。しかし、髪のまとまりや仕上がりは体感しづらいポイントでもあります。安い高いだけに左右されるのではなく、自分がこだわるポイントに適応した自分ぴったりのドライヤーを探すことをおすすめします。
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