「キャンプで使えるようなコンパクトなケトルが欲しい」や「旅行先で車でも使える電気ケトルが欲しい」などと考える方もいるのではないでしょうか。
そんな人の為に、キャンプなどのアウトドアや旅行で使える小型電気ケトルを紹介します。
ポータブル電源が普及した今、キャンプなどアウトドアでも電気ケトルでお湯を沸かすことができます。車載用であれば車でもお湯を沸かせますし、折り畳み式やUSB端子で使用可能なものまであって外出先やデスクでも好きにお湯を作れます。そんな【小型電気ケトルの選び方】や【おすすめ電気ケトル8選】を紹介します。
購入を検討している方の参考になればと思います。
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- WEBメディア 監修実績あり
電気ケトルの特徴
電気ケトルは、中に水を注いでコンセントを繋ぐだけで、短時間でお湯を沸かすことができる便利なキッチンツールです。今や一家に一台は当たり前なのかもしれません。
電気ケトルと同じくお湯を沸かすことができる家電には、電気ポットがあります。しかし、実は電気ポットと電気ケトルでは使用する目的が異なります。電気ポットの目的はお湯を沸かした後の保温がメインであり、対して電気ケトルはお湯を沸かすことに特化しています。
つまり、お湯を沸かしたいだけであれば、電気ケトルを選ぶ方が絶対に良いのです。沸騰するまでの時間も電気ポットに比べて非常に早いです。本体サイズや価格もコンパクトで安価なモデルが多いです。電気ポットの場合は、保温効率を高める為に中を真空二重構造にしていたり、容量を大きくする必要があるので必然的にサイズは多きく、価格は高くなります。
こんな電気ケトルが欲しい!
手軽にお湯を沸かせる電気ケトルが故に、最近では様々なシチュエーションでの使用が求められています。
- キャンプやアウトドアで
- 旅行先で
- 車中泊で
- 会社のデスクで
キャンプブームやアウトドアの人気に伴って、外出先でもお湯を沸かしたいというニーズが高まっています。旅行先や会社のデスクなどは建物の中なので分かりますが、なぜキャンプや車中泊などアウトドアでも電気ケトルが求められているのでしょうか。
キャンプなどのアウトドアで電気ケトルが人気な理由
ここ数年でポータブル電源が急激に普及し、キャンプなどのアウトドアであっても手軽に電源を使用することができるようになりました。キャンプでお湯を沸かすと言えば、火を起こして夜間や鍋でお湯を沸かすのが今までは一般的でしたが、今はポータブル電源のおかげで電気ケトルを屋外でも使うことができます。
電気ケトルであれば、雨が降っていて火を起こせない状況であってもテントや車の中でお湯を沸かすことができます。火を起こす手間も時間も掛からないというメリットから、アウトドアでの電気ケトルの需要が高まっているのです。
電気ケトルを使うのに必要なポータブル電源についても、下記記事で紹介しています。気になる人は参考にしてみてください。
小型電気ケトルの特徴と選び方
キャンプなどのアウトドアや旅行に持ち運びしやすい小型電気ケトルについて、メリットとデメリットから選び方を解説します。ここでは、あくまで持ち運び可能なサイズの電気ケトルを小型電気ケトルとして紹介しています。
小型電気ケトルのメリットとデメリット
メリット
小型電気ケトルの大前提となるメリットが、持ち運びのしやすさです。一般的な家庭用の電気ケトルは、小さ目のものでも容量0.6L程度はあるので、持ち運びするには本体サイズが大きいです。車で移動するだけであればそれでも問題は無いかもしれませんが、リュックや旅行カバンに入れるにはさすがに無理があります。
もう一つのメリットは、必要な分だけ沸かせるので経済的であるという点です。一人分のお茶やコーヒーを入れたいのであれば0.2L程度あればで十分。小型電気ケトルであれば余分な消費電力を使わずに済みます。
デメリット
電気ケトルのデメリットは、大量に沸かすことができないということです。基本は一人分のお湯で良い場合でも、カップ麺を食べる時などに大量のお湯が必要になると、一度に沸かすことができないこともあります。
他のデメリットとして、モデルにもよりますが消費電力が低いものは沸かすのに時間が掛かってしまうことです。小型で容量が少ない分、早くお湯を沸かせるという利点がある一方で、消費電力が低いことで時間が掛かってしまうケトルもあります。その為、お湯を沸騰させるまで時間は一概に判断できないので、購入する際には商品仕様に記載されている「沸騰までの時間」を確認してから購入する必要があります。
小型に限らず、電気ケトルのデメリットとして保温ができません。お湯を沸かしてしばらくは温かいですが、電気ポットに比べると保温効率は圧倒的に落ちます。保温機能が付いた電気ケトルもありますが、小型の電気ケトルで保温機能はまずありません。基本は必要になった都度お湯を沸かす前提で使いましょう。
小型電気ケトルの選び方
容量と大きさで選ぶ
沸かせるお湯の容量とケトル本体の大きさはほぼ比例します。その為、まずはお湯を沸かす際に必要な量を把握してから本体サイズの兼ね合いでモデルを選びましょう。
一人分として使用する場合、0.6L以下のコンパクトな電気ケトルで用が足ります。かなり小型のものであれば、容量が0.3L程度のケトルもあります。0.3Lであってもお茶やコーヒー、スープを飲むだけであれば全然余裕があります。しかし、カップ麺を作りたい場合だと少し足りなくなってしまうので、想定される使用用途によって容量を決めるべきです。
折り畳み式かどうかで選ぶ
旅行に電気ケトルを持っていく場合、カバンに入れて運ぶことになるので折り畳み式のケトルがおすすめです。折り畳み式電気ケトルであれば手のひらサイズまで小さくできるので、かさ張る荷物を最小限に減らすことが可能です。
ただし、折り畳み式の電気ケトルは種類がそこまで多くないので、容量や大きさが自分の求める像とマッチするのであれば購入しても損はしないと思います。
保温力で選ぶ
電気ケトルは電気ポットに比べて保温力が劣りますが、モデルによっては保温力も兼ね備えた電気ケトルもあります。特に水筒のような見た目をしたタイプの電気ケトルは、内部がステンレスの二重構造になっていたりします。保温力があれば、沸騰後にそのまま水筒として持ち運びが可能で便利です。
安全性で選ぶ
安全性をチェックすることもポイントです。電気で100℃の熱湯を沸かすことになので、最低限の安全構造や安全装置が付いているかどうかを購入前に確認しておくと良いでしょう。
空焚き防止機能や転倒時の湯漏れ防止構造、沸騰後自動停止機能などがおすすめです。安価な小型電気ケトルでは、安全装置が付いていないモデルも多いです。やけど防止や電気的なトラブルなど、少しでも安全性が高い電気ケトルが欲しい場合は、価格よりも搭載されている安全装置を重視してモデル選びをした方が良いと思います。
給電方式で選ぶ
使用シーンによって給電方式もチェックしておくと良いでしょう。100V電源で使用するのか、車のDC12V電源で使用するのか、USB給電で使いたいのかです。
ポータブル電源や宿泊先の壁コンセントに繋いで使うのであれば、通常通りの100V電源仕様のものを選びましょう。車中泊で車のシガーソケットに繋いで使用したいのであれば、シガーソケットタイプの12V電源のものを選べばOKです。また、USB端子から給電したい場合は、種類は少ないですがUSB仕様の電気ケトルもあります。
給電方法が異なれば当然ながらお湯を沸かす時間も異なります。電源電圧が高い方が温める出力が大きいので、100V電源仕様のものが最も沸かす時間が短いです。反対にUSB給電が最も時間が掛かりますし、ものによっては沸騰までしない場合もあります。ただ、USB給電の良いところはデスクでの使い勝手の良さや、大きさが小型ケトルの中でも更にコンパクトであることです。使うシーンに合わせて、必要な給電方式の電気ケトルを選びましょう。
キャンプなどにおすすめの小型電気ケトル【8選】
アウトドアや旅行などにおすすめの電気ケトルを紹介します。マグカップタイプ、ボトルタイプ、折り畳みタイプ、車載タイプに分けて取り上げます。
マグカップタイプ
エレコム Cook Mug HAC-EP01WH
容量 | 350mL |
本体サイズ | 幅128 x 直径94 x 高さ130 mm |
給電方式 | AC100V電源 |
定格消費電力 | 275W |
エレコムが手掛けるマグカップ型の小型電気ケトルです。エレコム公式ホームページでは「電気なべ」という商品カテゴリーになっています。というのも、これ一つでスープやリゾットなどを調理できるマグカップという意味合いから電気なべという言い方になります。
お湯を沸かす場合、45℃・60℃・100℃の三段階から設定することが可能な為、調理するものに適した温度設定ができるのが魅力的です。マグカップ型で広口になっているので、洗いやすいのも特徴。電気ケトルとマグカップを融合させた便利な商品です。
サンコー おひとりさま用マグケトル S-MCH21M
容量 | 350mL |
本体サイズ | 幅130 x 直径95 x 高さ140 mm |
給電方式 | AC100V電源 |
定格消費電力 | 275W |
サンコーという秋葉原に本社を構える会社が販売するマグケトル。エレコムの「Cook Mug」とサイズ感やその他仕様も良く似ている商品です。設定温度は45℃・60℃・100℃の三段階から選べます。煮出しは10分・40分・70分のオフタイマー機能が搭載されているので便利です。エレコムと同様、日本の会社がアフターサポートしてくれるので、サービス面も安心です。
水筒・ボトルタイプ
Focustar ポータブル電気ケトル HP-300E
容量 | 350mL |
本体サイズ | 幅88 x 直径88 x 高さ210 mm |
給電方式 | AC110V電源 |
定格消費電力 | 300W |
見た目は普通の水筒のような電気ケトル。水筒のようにカバンにすっぽり入れるのが嬉しいポイントです。日本メーカーではありませんが、ネット上でレビュー件数も多い人気商品です。電源はAC110Vですが、日本は100Vなので普通に問題なく使用できます。
電源コードは2ピン仕様でそのままコンセントに挿せます。安全装置も充実しており、自動電源オフ機能、空焚き防止機能が付いています。フタを締めれば2~3時間保温することができるので、アウトドアにおすすめです。
折り畳みタイプ
ミヨシ 折り畳めるトラベルケトル MBE-TK02
容量 | 500mL |
本体サイズ | 幅129 x 直径152 x 高さ202 mm |
給電方式 | AC100~240V電源 |
定格消費電力 | 570-920W |
本体部分がシリコンになっていて折り畳みができる電気ケトルです。約2/3の大きさまでコンパクトになるので、旅行カバンの中でも省スペースで持ち運びが可能です。中身が冷めてくると自動で再沸騰する機能も搭載しているので、ある意味で保温することができます。
上部のフタはボタンをワンプッシュすれば開く仕様なので、片手でも操作できるのが地味に有難いポイントです。宿泊先など、100V電源が確保できる環境であれば、最もおすすめしたい電気ケトルです。
エスアイエス 折り畳みケトル CK600
容量 | 800mL |
本体サイズ | 幅137 x 直径210 x 高さ170 mm |
給電方式 | AC100~240V電源 |
定格消費電力 | 570-820W |
1/3サイズまで折り畳みが可能なトラベル用電気ケトルです。日本で使う場合のAC100V電源に加え、海外での使用を想定してAC120V、220~240Vまで使用することができます。つまみで100~120Vと220~240Vのどちらかを選択することで対応可能です。
温度は4段階から設定することができます。Hi(約80~99℃)、MID(約60~70℃)、Lo(約50℃)、WARM(約30~40℃)で幅広く温度調整できるのが魅力的です。
車載タイプ
セイワ くるま用ケトル Z106
容量 | 500mL |
本体サイズ | 幅95 x 奥行200 x 高さ115 mm |
給電方式 | DC12V電源 |
最大消費電力 | 約100W |
ドリンクホルダーにすっぽり収まる大きさの車載用電気ケトル。中央部はシリコンとなっているので折り畳みが可能なので使わない時はコンパクトに収納できます。空焚き防止機能も搭載。温度調節は2段階で50℃と95℃から選択できます。また、デジタルで温度表示されたり、LEDで加熱中と終了をお知らせしてくれるので、細かな安心ポイントが豊富です。お湯の量も最大500mL沸かせることから、車載用としては申し分のない電気ケトルです。
直流家 ワクヨさん
容量 | 400mL |
本体サイズ | 幅75 x 奥行75 x 高さ248 mm |
給電方式 | DC12V電源 |
最大消費電力 | 約110~120W |
商品名からも分かる通り日本製の車載用電気ケトル。本体は二重構造となっていて、内側にはガラスを採用しているためニオイ移りが少ないのが特徴です。また、透明なので外からでも湯量の目盛りが確認できるのも便利なポイント。温度はデジタル表示、本体の大きさは持ちやすいサイズ感となっていて使い勝手がとても良い商品です。
USB電源用
3-in-1 ポータブル電気ケトル
容量 | 350mL |
本体サイズ | 幅80 x 奥行80 x 高さ200 mm |
給電方式 | USB電源 |
最大消費電力 | 約10W |
USB給電タイプのボトル型電気ケトルです。55℃の一定温度に保つことができます。水を入れずに温めることでホッカイロとしても使用することが可能。デスク上に置いておけば、いつでもすぐに温かい飲み物を作ることができます。内部はステンレス製なのである程度の保温効果も期待できます。見た目のかわいさも魅力の一つで、USB給電にこだわるひとにおすすめです。
小型電気ケトルでどこでも温かいお湯を!
今の時代、電気ケトルがあれば自宅以外でも簡単にお湯を沸かすことができます。電源さえあれば、キャンプなどのアウトドアや旅行先、会社のデスク、車の中など自分の好きな場所で好きな時に温かい飲み物を飲むことが可能です。
また、ポータブル電源を一緒に持ち運べば、通常は電源が確保できない場所でも電気ケトルでお湯を沸かすことができてしまうのです。お気に入りの小型電気ケトルを持って、どこかに外出してみてはいかがでしょうか。
電気ケトル以外にも、キャンプで使う家電として扇風機や石油ストーブを他の記事で紹介しています。併せて参考にしてみてください。