「イヤホンで音楽を聴きたいけど外部の音は遮断したくない」、「複数の端末と同時に接続できるイヤホンが欲しい」などと考える人も多いのではないでしょうか。
そんな人にもおすすめな、オープイヤー型イヤホンで有名なOladanceの「OWS Pro」をレビューします。
Oladanceの特徴は耳に乗せるだけのオープンイヤー型イヤホン。外部の音を遮断することなく、高い音質で音楽を楽しむことができます。2022年に大ヒットした初期モデルのウェアラブルステレオ(OWS 1)は以前にレビュー済みで、耳掛けタイプのイヤホンとしてかなり好印象でした。
そんなOladanceのフラグシップモデルであるOWS Proは、長時間の連続再生が可能なバッテリー内臓ケースの採用やマルチポイント接続が可能な最先端技術が詰め込まれたオープンイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンです。
初期モデルであるOWS 1でも十分満足できるレベルでしたが、OWS Proになったことでどこまで進化しているのか、前モデルと比較しながらレビューします。
- 家電開発エンジニア
- 家電LIFE 管理人
- 家電ブロガー/5年目
- WEBメディア 監修実績あり
本記事はメーカー様より商品サンプルをご提供頂いて作成しています。
Oladance(オーラダンス)とは
Oladance(オーラダンス)は香港に本拠地を構えるDancing Technology(ダンシングテクノロジー)という会社が立ち上げたオーディオブランドです。
オープンイヤー型こそが今後のオーディオ業界のトレンドになることを確信しており、従来型のように長時間の装着で疲れてしまうイヤホンではなく、常に快適に装着できるものにこだわって設計を開始。同時に高い音質にもこだわり、オープンイヤー型かつ高音質イヤホンの実現に向けて開発を進めています。
個人的には、オープンイヤー型イヤホンと言えばオーラダンスというくらい注目しているブランドです。価格は安くはないですが、品質の高さと高性能かつ使い勝手の良さは自信を持っておすすめできます。
下記の記事では、2022年に発売して大ヒットしたOladanceのイヤホン(ウェアラブルステレオ OWS 1)をレビューしているので、今回のOWS Proと合わせて参考にしてみてください。
https://www.facebook.com/オーラダンス-103238012388199
公式Facebook: 公式X(旧Twitter): 公式Instagram:Oladance OWS Proの概要
基本スペック
製品名 | Oladance OWS Pro |
型式 | OLA07-BLK |
タイプ | オープンイヤー式 |
Bluetooth 接続 | Bluetooth 5.3 |
充電ケースポート | Type-C |
バッテリー容量 | 150mAh |
バッテリー寿命(単体) | 最大16時間 |
バッテリー寿命(ケース含) | 最大58時間 |
バッテリー充電時間 | 2~3時間 |
ドライバー | 23×10mm |
重量 | 片側13.8g、ケース73.6g |
防水性能 | IPX4 |
イヤホンサイズ(L×W×H) | 57×45×22.5mm |
ケースサイズ(L×W×H) | 88×74×29mm |
カラーオプション | ブラック、ホワイト、シルバー、グリーン、ピンク |
今回、メーカー様より提供頂いたサンプルのカラーはブラックです。
他にもホワイトやシルバーに加え、グリーンやピンクとカラーバリエーション豊富なのが一つの魅力とも言えます。
梱包している外箱の仕様にも前回レビューしたウェアラブルステレオと比較して変化がありました。
OWS 1では普通の箱の形だったのですが、OWS Proでは指輪の箱のようなパカっと開くタイプの箱で、その上から紙で包装された形。環境面への配慮を考慮された仕様になっています。
側面にある切り取り部分を引っ張って開けることで箱を開けることができます。一度開けると完全な元のの状態には戻せなくなってしまうので、レビューしている側としてはあまり好ましくない梱包です。
前モデルとの比較
前作のウェアラブルステレオ(OWS 1)からの変化点は下記の通り。
前作ウェアラブルステレオから変化したポイントは、室内専用集中モードや聴覚保護モードが搭載されたこと、マルチポイントに対応したことが大きいです。
他にも、前作では付属ケースにバッテリー機能はありませんでしたが、OWS Proではバッテリー搭載充電ケースが標準採用されました。
付属品(同梱品)
- イヤホン本体
- プラグイン充電ケース
- USB Type-A to Cケーブル
- 取扱説明書
- 保証書類
充電ケーブルはUSB Type-A to C、長さは約25cmなのでちょっと短めです。素材はナイロン製になっているので耐久性に優れていると言えます。
取扱説明書はイラストをメインに構成されていて非常に見やすいです。操作方法まで必要な情報はすべて記載されているのですが、余計な文字は無く、誰が見ても分かりやすくて感銘を受けます。
外観デザイン
イヤホン本体
イヤホン本体のデザインはかなりスリムで、見た目からは軽そうな印象を受けます。前回レビューしたOWS 1と比べても細長いデザイン。
カラーはブラックなのですが、実際にサンプルを見ると、外側はチタンのようなメタル系のシルバー色に近い感じ。個人的には真っ黒のブラックよりもこういったシルバー寄りの黒系が好きなので、カラー的には好印象です。
内側はシリコン素材でマット調。OWS1と同じく、ワイヤー部分も含めてシリコン素材となっているので、装着時にもフィット感が得られます。
指でつまむとこのくらいのサイズ感。持った感じとしてかなり軽く感じます。ロゴの上側には感圧式/スライド式タッチボタンがあります。
イヤホンの裏面はこのようになっています。スピーカー部、電源ボタン、感圧式/スライド式タッチボタン、BluetoothのLED表示ランプがあります。
感圧式/スライド式タッチボタンの反対側はこんな感じ。
充電ケースとの接続部は特に変わったところはありません。
充電ケース
OWS Proの充電ケースは、ウェアラブルステレオで別売品として用意されていた充電ケースとパッと見で似ています。
手のひらサイズで正方形に近い形状。前作OWS 1の付属ケースは眼鏡ケースのような形だったので、付属のケースと比較すると大きく異なります。
ケース表面はマット調のブラック。光沢感は少なめで指紋が付きにくいのは高評価です。
充電ケースの背面側にはUSB-Type-Cのポートがあります。
中を開けるとこのような感じ。ケースの外観OWS 1の別売品充電ケースとそっくりでしたが、中はしっかりOWS Pro仕様になっています。
ケースの厚みはおよそ30mm。手に持った感じはかなり薄く平べったく感じます。縦と横のサイズは大き目ですが、薄目なのでポケットにもすっぽり入ります。
実際の重さ
仕様欄に重量の表記もありますが、せっかくなので実際の重さも測ってみました。
イヤホンのみの重さ
イヤホン単体の実測重さは両側で27g。よって、片側13.5gという計算。仕様上の表記は13.8gですので、ほとんど差はありません。
充電ケースの重さ
充電ケース単体は74gほど。仕様の表記では73.6gなので、こちらもほぼほぼ表記通りの重量でした。
全体の重さ
イヤホン単体と充電ケースを含めた全体の重さは101gでした。
仕様表記では計算上13.8×2+73.6=101.2gとなりますので、全体的に見ても実測の重さと表記に乖離が無いことが分かりました。
専用アプリ
Oladance
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Oladanceにはイヤホンの専用アプリがあります。
イヤホンとの接続はとても簡単。スマホなどの使用する端末のBluetooth接続をオンにします。あとはアプリ内で、「新しいデバイスを追加する」のボタンを押すだけ。
一度接続設定してしまえば、その後は充電ケースを開くだけで自動的に接続されます。
アプリ上ではイコライザーの設定や操作方法の変更もすることができます。
Oladance OWS Proを使ってみた感想
実際に半月ほどOWS Proを使ってみた感想をレビューします。前モデルのウェアラブルステレオ(OWS 1)についても過去にレビューしているので、比較しながら見ていきます。
着け心地は良好
OWS Proの着け心地については、耳を挟み込むようにしてセットするような感じ。最長で5時間ほど着けていましたが、それでも耳が疲れにくかったです。前作と比較すると、フィット感が上がっているように感じます。
前作のOWS 1の時はやじろべいのように、バランスを取って耳に乗っかているような着け心地でした。その為、大きさも関係しているのか、ジョギングする際に少しずれてしまうこともありました。
しかし、今回のOWS Proでは装着したまま走ってもほとんどズレることは無く、少なくとも私の耳にはフィットしています。
重量だけで見ると、OWS 1の12.7gよりも1gほど重くなっているのですが、装着時の重さの感じ方はむしろ軽く感じます。おそらくスリムになったことでイヤホン本体の重心が変わったことで軽いように感じるのだと思います。
耳が小さ目の人には上手くフィットしないかもしれません。耳が小さい知人に装着してもらったところ、動きによっては位置がズレやすかったです。
音質は良好
OWS Proの音質はオープンイヤー型として全く文句無し。高音も低音もしっかり聞こえます。
前モデルのOWS 1と比較した場合、音質の違いはほとんど感じられませんでしたが、どちらかと言えば低音がしっかり聴こえやすくなったように感じます。臨場感が高まったように聴こえます。
オープンイヤー型の場合、あくまでも外部音を遮断せずに音質を高める必要があるので、カナル型のようなノイズキャンセリングは構造上から不可能です。
外部音が聞こえつつ、これだけの音質が保てるのであれば十分過ぎると個人的には思います。音質については個人の感じ方もあるとは思いますので、あくまで参考程度にお願いします。
音漏れは気にならない
前作OWS 1の時もそうでしたが、オープンイヤー型で気になるのがやっぱり音漏れの具合。
音漏れは実使用上は気にならないレベルです。音量を大きくすれば当然ながら漏れやすくなりますが、実際に使用する音量レベルでは漏れは気にしなくて大丈夫です。
個人的には、前作OWS 1の音漏れ具合と比べると、少し漏れやすくなっているようにも感じます。もしかしたらドライバーが大きくなった影響なのかもしれません。
いずれにせよ、はっきりと外部に音が漏れる程度の音量では、装着時に耳の鼓膜が痛いと感じます。家族や同僚の横で通常使用レベルの音量でしばらく使用していましたが、誰一人とも音漏れについて指摘する人はいませんでした。
バッテリー持ちは十分
バッテリーの持ち時間は特に不満はありません。1日使ってもイヤホン単体だけで持ちます。
イヤホン単体だと16時間ということでOWS 1と同じ公称値。充電ケースも含めると最大で58時間。OWS 1は別売品充電ケースで最大96時間まで使えるので、最大連続使用時間は短めになっています。
そもそもOWS 1では、付属のケースにはバッテリーが内蔵されていなかったのでケーブルが無いと充電することができませんでした。OWS Proではバッテリー内蔵の充電ケースが標準装備になったのが大きな改善ポイント。
どちらにせよ、個人的にはイヤホン単体で16時間連続使用できるだけで実際のところ十分です。
マルチポイント対応
前作のOWS 1では未対応だったマルチポイント対応ですが、OWS Proではマルチポイント対応に改良されたので、より一層利便性が高まりました。
普段スマホとPCの2端末と接続して使うことが多いので、同時に接続しておけるのでわざわざ繋ぎ直す手間が必要ありません。
スマホやPCのどれか一台だけしかイヤホンを接続しない人にはあまり関係ありませんが、複数の端末で使いたい人には超有り難い機能です。
デザインは大満足
OWS Proのスタイリッシュなデザインは個人的にめちゃくちゃ良いと思います。シンプルかつ高級感があって、おしゃれなフォルムとマットな質感がすごくバランス良く設計されています。
音質や機能性も魅力ですが、外観デザインだけでも購買意欲をそそります。カラーバリエーションも豊富なので、今回使用したブラック以外のカラーについても気になります。
Oladance OWS Proの気になる点・デメリット
OWS Proの気になる点についてもレビューします。総合的に高品質なイヤホンで、大きなデメリットは特に感じませんでしたが、細かいところで気になった点をいくつか紹介します。
ホワイトノイズは多少ある
音楽の再生を停止すると、ジリジリと言ったようなノイズが聴こえます。
左右両側というよりは、L側だけからジリジリというホワイトノイズが聴こえてくる感じです。これは個体差のばらつきもあると思うので、全てがそうとは限らないです。
また、ホワイトノイズはあくまで入力中の音楽が停止している時に聴こえるものなので、何も入力されていない時はノイズは聴こえません。
前作のOWS 1でも同様のホワイトノイズはありましたので、この点については仕方ない部分なのかもしれません。
感圧式タッチボタンの反応が微妙
今回のOWS Proで新しく搭載された感圧式/スライド式タッチボタンですが、反応が鈍いというか少し使いにくいように思いました。
前作のOWS 1のタッチ式ボタンの反応はすごく良く、むしろ敏感過ぎるくらいでした。あまり反応が良過ぎても使いにくいという面もありますが、操作性という観点で見ると少し悪くなったというのが個人的な意見です。
アプリの不具合
Oladanceの専用アプリは直感的に分かりやすくて使いやすいのが良い点なのですが、アプリを使っているとバグのようなものが散見されます。
たまに接続が上手くいかなくなったり、日本語の文章が少しおかしかったりもします。
個人的にはアプリでの設定や操作はそこまで行わないので気になりませんが、アプリ上で操作したい人や設定を都度変更したいと言う人にはデメリットかもしれません。
Oladance OWS Proの総合評価
個人的にOWS Proの総合評価をすると以下になります。
- 使いやすさ・・・
- 製品の質 ・・・
- デザイン性・・・
- コスパ高さ・・・
今回のOWS Proで最も高い評価を付けたのはデザイン性です。高い質感とスリムなイヤホン本体のデザインが非常に好印象を受けました。価格相応の高級感があって、決してチープには感じません。屋外へ装着して出かけることも多いオープンイヤー型ですのでデザインも重要。OWS Proは外に付けて出かけたくなるような外観設計だと思います。
製品全体としてのクオリティは高いと感じます。OWS1を使用してみた時もそうでしたが、機能性・音質がかなり作り込まれています。一部、感圧式タッチの感度が若干良くないなどのデメリットはありますが、それらを踏まえてもレベルの高いイヤホンだと個人的に思います。
コスパとして考えるとまずまずかなという印象。定価で3万円台という価格設定なので、操作性やアプリのバグなどの細かいデメリットを考慮すると、ちょっと価格が高過ぎるというのが正直なところです。
ただ、ここで改めて考えなければいけないのがオープンイヤー型イヤホンであるということ。オープンイヤー型イヤホンは他のメーカーの製品を見ても全体的に価格は高め。これはオープンイヤー型ならではなの難しさがあってこそのものだと思います。
そう考えれば、OWS Proの価格が決して高過ぎるということはありません。イヤホンは人によって好みや受け取り方は様々ですので、気になった人はチェックしてみることをおすすめします。
OWS Proはこんな人におすすめ!
- 外部音を遮断したくない人
- 複数端末と接続したい人
- オープンイヤー型で高音質を求める人
Oladanceはオープンイヤー型イヤホンの中でも優れた音質と機能性を誇るイヤホンです。
そのフラグシップであるOWS Proは、外部の音を遮断せずとも高音質で音楽を楽しめる優秀なイヤホンであることに間違いありません。
「イヤホンで耳を塞ぎたくないけど、高音質で音楽を聴きたい」そんな人にはぜひおすすめしたいイヤホンです。