石油ストーブのメリット・デメリットとは?知っておくべき石油ストーブの知識や特徴を紹介

石油ストーブのメリットとデメリットについて紹介します。石油ストーブはひと昔前から日本中で活躍している暖房器具の代表ですが、最近では見かけることも減ってきました。しかし、ある出来事をきっかけに再び石油ストーブの必要性が見直されることになりました。これから石油ストーブなどの暖房器具の導入をお考えの方にとって有益な情報となれば幸いです。

目次

石油ストーブとは

石油ストーブ

若い世代にとっては石油ストーブというものにあまり馴染みが無く、何のことを言っているのかイマイチ分からないという人も多いです。そんな人の為にも石油ストーブの概要から説明します。

石油ストーブとは、その名の通り石油(灯油)を燃料とした暖房器具です。石油ファンヒーターも灯油を使用しますが、一般的に石油ストーブとは異なります。石油ストーブは燃焼するのに電源を必要としないため、コンセントが無い場所でも暖房することができます。

石油ストーブにはいくつか種類がありますが、大きく分けて反射式対流式があります。反射式の石油ストーブは、燃焼筒と呼ばれる丸い円筒が赤熱することにより輻射熱を出します。分かりやすく言うと、遠赤外線が多い石油ストーブです。一方、対流式の石油ストーブは上方向へ熱対流を促し、空気を循環させるように燃焼・暖房するので対流式と言います。

反射式は前側へ遠赤効果、上方向へ対流熱を発します。対流式は上方へ熱対流し、かつ全方位へ放熱します。反射式の石油ストーブは青炎燃焼という火炎に対して、対流式は白炎燃焼という異なる燃焼状態になります。(一部例外あり)

どちらも同じ石油ストーブですので、基本的な暖かさは変わりません。暖かさは暖房出力という時間当たりの灯油消費量から算出される指標に基づきます。反射式、対流式に関わらず暖房出力の数値が大きいほど暖かさも大きいです。

石油ストーブのメリット

石油ストーブの主なメリットを紹介します。冒頭にて、「石油ストーブはある出来事をきっかけに再び注目を集めた」と申しましたが、その理由は石油ストーブにしかないメリットによるものでした。

電気を使わない

電源

石油ストーブの最大のメリットが電気を使わずに暖房することが可能であるということです。石油ファンヒーターやエアコン、電気ストーブなどは電源(電気)が無ければ、一切使用することができません。

しかし、「電気が無い状況なんて滅多にないのでは?」と思う人もいらっしゃるでしょう。その通りです。滅多にない状況には違いありません。それでも、もし電気が止まってしまった場合にどうなるでしょうか。

ある出来事とは

石油ストーブが注目を浴びたある出来事とは、2011年3月に発生した東日本大震災のことです。東北地方の3月は、まだまだ冬の寒さが厳しい時期です。そんな中で、地震によって東北各地でライフラインが寸断されてしまいました。電気が止まってしまった家庭は東京電力管内で405万世帯、東北電力管内で440万世帯で、これだけの世帯と人数が数日間の間電気を使用することができませんでした。

そんな電気が使用できない真冬の状況の中で、石油ストーブが救世主となりました。灯油はガソリンスタンドや各家庭に貯蓄されていることが多いため、まず途絶えることはありません。そのため、停電した状況下でも石油ストーブは暖房として、灯りとして、更には調理用として、避難所・一般家庭で大活躍したということです。

東日本大震災をきっかけに日本全体として防災意識が高まり、電気を使用しない石油ストーブは防災備蓄製品として脚光を浴びております。それ以外でも、体育館や倉庫などのコンセントが近くにない状況での暖房にピッタリですから、趣向用として購入する方も多いそうです。

2017年にはコロナ・トヨトミの石油ストーブが防災製品等推奨品認証を取得し、公に備蓄すべき製品として推奨されることとなりました。(防災製品等推奨品認定証とは、内閣府・防災推進協議会構成団体の一般社団法人『防災安全協会』が定めるものです)

防災製品等推奨品マーク
出典:防災安全協会

温風(風)が出ない

石油ストーブには回転するファンがないので、温風(風)を出しません。風が直接身体に当たりたくないと考える人は意外にも多く、ファンヒーターやエアコンの暖房を嫌がる人にも石油ストーブは選ばれています。

強制的な温風ではなく、じんわりと暖まる輻射熱が心地よいという意見も多いです。

音が静か

石油ストーブは非常に静かです。電気・電源を使用していませんので、ファンが回転する時のブーンという騒音はありません。また、燃焼方式は灯油が自然に気化しているだけですので、石油ファンヒーターのようなゴーという燃焼音もしません。無音に近い感覚です。給油タンクの灯油が下へ落ちる際のボコッという音が極稀にする程度です。

集合住宅での騒音や、ファンの回転音などが気になるという人には石油ストーブは最適な暖房器具です。

熱を利用できる

石油ストーブは暖房すると同時に、熱を利用してお湯を沸かしたりすることができます。石油ストーブの上面はドラフトする燃焼熱によって非常に高い温度になります。その上に水を入れたヤカンを置けば水を沸かすことができますし、鍋を置けば温めることができます。

実際には、メーカー側としては保証していない使用方法ですが、暖房しながら簡単な調理までできることは寒い台所で料理する人にとっては非常にありがたいことではないでしょうか。おじいちゃんやおばあちゃんの家に行くと、今でも石油ストーブでお餅を焼いていたりすることもありませんでしょうか。

石油ストーブでお湯を沸かしたり、食材を温めたりする場合はあくまで自己責任となります

持ち運びしやすい

電気・電源を使わないので電源コードもありません。燃料となる灯油はカートリッジ式のタンクに入れますので、どこにでも持ち運んで使用することができます。

石油ストーブは小型のものから大型のものまで多種多用にありますが、その多くは女性一人でも楽々持てる重さとなっています。リビングや台所、寝室、玄関、倉庫、ガレージなど、ありとあらゆる環境で暖を取ることができるのは魅力的です。

加湿できる

これは石油を使った暖房器具やガスを使用した暖房器具の大半に共通したメリットですが、化石燃料を燃焼しているでお部屋の空気を加湿することができます。灯油を1ℓ燃やすと、約1ℓの水を大気中に放出します。

詳しい内容は別記事で解説していますので参考にどうぞ。

石油ストーブの上にヤカンを置いて二重で加湿する家庭もありますが、状況によっては加湿し過ぎにより壁や床にカビを発生させてしまいますので注意が必要です

構造がシンプル

石油ストーブは内部の構造がシンプルなので、故障が少なく耐久性に優れています。普通に使用していれば10年以上は平気で使えます。ただし、石油ストーブは電気を使わないため安全装置が少ないです。10年超えていれば、まだ使えそうだと思っても寿命を待たずに買い替えた方が良いと思います。

石油ストーブの寿命については〔日本ガス石油機器工業会〕による規定(設計標準使用期間)で、各メーカーとも8年として定めていますので、これを目安に買い替え準備を進めることをお勧めします。

石油暖房器具の寿命(設計標準使用期間)については、別の記事にまとめていますのでご参照ください。

意外とクリーン

石油ストーブや石油ファンヒーターは空気を汚すと思われがちですが、それはあくまでエアコンや電気暖房と比較した場合の話です。実際は、ほんの微量の一酸化炭素などを放出するだけで、これは人体には全く影響がありません。

石油ストーブは日本産業規格(通称JIS;2019年まで日本工業規格)にて製品企画が厳しく定められていて、通常燃焼時の一酸化炭素は石油ストーブの真上でもほんの数ppmとのことです。人間が軽い頭痛などの症状が現れる一酸化炭素濃度は空気中(部屋全体として)で200ppmほどですので、非常に少ないことがわかると思います。

石油ストーブよりも、たばこを吸っている人が吐く息の方が一酸化炭素量が多いようです。ヘビースモーカーの人は25ppm以上で、石油ストーブよりも喫煙者に近寄らないことを優先すべきです

石油ストーブのデメリット

石油ストーブにはメリットが多いですが、注意すべきデメリットもいくつかあります。

安全装置が少ない

安全装置

電気を使用しないことの最大のデメリットが安全装置を搭載できないということです。唯一の安全装置は対震自動消火装置です。地震やぶつかった際に振動を検知して自動的に消火します。その他にはありません。

万が一異常な燃焼をしていてもセンサーなどで検知ができないので、そのまま燃焼を継続してしまいます。普段使いでは特に支障はありませんが、万が一の時にちょっと頼りないです。

ヤケドしやすい

石油ストーブは筐体が非常に高温になります。上面は特に温度が高く、誤って手を触れてしまうとヤケドしてしまいます。特に、小さな子どもがいる家庭では石油ストーブを使用するのは億劫かと思います。

そんな場合にはストーブガードを使用することをおすすめします。石油ストーブの周囲を柵で囲うことでむやみに近づけないようすることができます。

温度設定ができない

エアコンや石油ファンヒーターでは、設定温度を決めれば自動的に室温が設定温度になるまで暖房します。設定温度に達すれば自動で暖房を弱めます。しかし、石油ストーブにはそもそも設定温度という概念がありません。ONとOFFだけの暖房器具です。

どういうことかと言うと、燃焼している最中は室温がどこまでも上昇してしまうということです。部屋が暖まったからといって石油ストーブを消してしまうと、またすぐに冷えて寒くなります。暖房出力(燃焼火力)を調節できる範囲も大きくはありません。なかなか自分の思う室温に設定できないもどかしさがデメリットです。

石油ストーブの火力調節可能な幅は、排気ガスの観点から燃焼しても安全な範囲を設定しているので、調節幅を超えて使用してしまうと健康被害のリスクがあります。

ニオイがきつい

機種によってニオイへの対策も異なりますが、石油ストーブは点火時と消火時はどうしても臭くなります。このニオイの原因は未燃ガスによるものですので、消火時はゆっくりと火を消すことでニオイを低減することができます。ゆっくり消すと未燃ガスをちょっとずつ燃やしながら火を弱めるからです。

ちなみに一酸化炭素は無臭で、無色透明です。たまに、一酸化炭素が臭いという人がいますが、実はあれはすべて灯油の未燃ガスによるニオイです

おすすめの石油ストーブ

現在、家庭用石油ストーブのメーカーは、暖房商品で有名なコロナトヨトミ、おしゃれな家電で人気のアラジンの計3社が主になります。どのメーカーも基本は日本国内での生産になりますので、安心して使用することができます。

コロナのおすすめ石油ストーブ

SX-E3521WY

コロナの石油ストーブSX-E35タイプ
出典:amazon

コロナの反射式石油ストーブの中で最上位モデルになります。遠赤外線量が多く、燃焼時や消火時の消臭にも特化しています。燃焼火力を調節できる範囲も大きいので、使い勝手が良いと思います。

トヨトミのおすすめ石油ストーブ

ダブルクリーンRC-W360

トヨトミの石油ストーブ
出典:amazon

トヨトミの石油ストーブの中で最上位モデルです。独自技術の二段階燃焼構造によって、遠赤外線量アップに加えて未燃ガスを燃やし切ることで嫌なニオイを低減しています。燃焼筒の後ろにある反射板は段々になっていることで、遠赤外線を拡散します。上部の白炎燃焼による明るさも魅力です。

アラジンのおすすめ石油ストーブ

ブルーフレーム

アラジンのブルーフレーム

おしゃれな石油ストーブの代表であるアラジンのブルーフレームです。レトロなデザインがノスタルジックな空間を作り出します。対流式では珍しい青炎燃焼方式で、キレイな青い炎が観る人を落ち着かせてくれます。暖房出力も比較的高く、これ1台で文句ない暖かさです。

おしゃれな石油ストーブ

おしゃれな石油ストーブについて、個人的におすすめなものを別の記事にまとめていますので、参考までにチェックしてみてください。

まとめ

古くから愛される石油ストーブですが、普段使いの暖房用としてだけでなく、災害時のための防災備蓄品として購入してみても良いのではないでしょうか。

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