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空気清浄機は新型コロナウイルスに効果があるのか|空気清浄機がもたらす効果を解説!

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空気清浄機 新型コロナウイルスへの効果

空気清浄機による効果は花粉やハウスダスト、ウイルス抑制などが挙げられますが、新型コロナウイルスに対して抑制する効果はあるのかでしょうか。空気清浄機の仕組みと原理を紹介した上で、現在明らかになっている空気清浄機の効果を解説します。空気清浄機の必要性に疑問を抱いている方へ役立つ記事です。空気清浄機の購入に迷っている方に向けてのおすすめモデルも紹介します。

この記事の著者
yuiya
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  • 家電開発エンジニア
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  • 家電ブロガー/5年目
  • WEBメディア 監修実績あり

目次

空気清浄機とは

空気清浄機とは

空気清浄機とは、部屋の空気中を浮遊する花粉やホコリ、ハウスダストをフィルターでろ過して綺麗な空気を大気中に戻すものです。

消臭効果もある程度期待できますが、基本的には空気中の不純物を取り除くことに重きを置いています。なので、臭いの原因を分解する除菌脱臭機とは少し異なります。除菌脱臭機も空気清浄機と同じく空気をきれいにすることには違いありませんが、除菌脱臭機は除菌やウイルスの抑制・脱臭に重きを置いています。

除菌脱臭機については下記記事で空気清浄機との違いを解説しています。

また、スタンダードの空気清浄機は加湿効果・除湿効果は一切ありません。あくまで、空気中の不純物をろ過するだけの用途となります。ただし、最近の空気清浄機には加湿もしくは除湿も並行してできるモデルが増えています。大手家電メーカーの最上位モデルは加湿機能付き空気清浄機となっていることが多いかと思います。

空気清浄機がもたらす効果とは

空気清浄機の効果を語る上で、まずは空気清浄機の仕組みを知る必要があります。ここではざっくりした構成・仕組みを紹介しますので、イメージさえできれば十分かと思います。

空気清浄機の仕組み

プラズマクラスターを搭載した空気清浄機で有名な『シャープ』の公式HPを参考にしながら説明していきます。

冒頭でも言いましたが、空気清浄機はフィルターを使って空気中の不純物をろ過・集塵して空気をきれいにしています。つまり、フィルターの性能が空気清浄機の性能を左右します。このフィルター部分は、各メーカーで順序や詳細仕様は若干異なりますが、構成としてはほとんど類似しています。

シャープ空気清浄機のフィルター
出典:シャープ公式HP

大手家電メーカーの多くの空気清浄機には、フィルターが3種類搭載されています。この3種類のフィルターはそれぞれに異なる役割があります。

プレフィルター

プレフィルターの役割は、大き目のホコリや塵などを集塵することです。そのため、フィルターの中では一番外側に付いていることが多いです。

脱臭フィルター

名前の通り、脱臭する役目のフィルターです。多くの脱臭フィルターには活性炭が使用されていますので、外観も黒いフィルターとなっています。

HEPAフィルター

空気清浄機の中で最も重要な部品がHEPAフィルターです。このHEPAフィルターは微細な粒子を集塵してろ過しますので、HEPAフィルターがどれだけの粒子を集塵できるかで空気清浄機の性能が決まります。

HEPAフィルターにはJIS規格があり、「定格風量で粒径が0.3 µmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ」(JIS Z 8122)と定められています。つまり、0.3μm以上の粒子はHEPAフィルターを通過した段階で捕らえられるということです。

これら3つのフィルターによって大小様々な不純物や粒子が集塵されます。

この他にも各メーカーによって除菌やウイルス抑制機能を搭載していますが、基本的にはこのフィルターによる集塵がメインとなります。

では、空気清浄機は何に対して効果があるのでしょうか。何に対して効果があるかを理解していない状態で空気清浄機を使用している場合、もしかしたらご自身が考える空気清浄機の用途に根本的にそぐわないかもしれません。まずは、空気清浄機がもたらす効果・メリットを正しく把握しましょう。

空気清浄機がもたらす効果

空気清浄機がもたらす効果について、代表的なものを挙げると以下の5つになります。

空気清浄機の効果
  • 塵や埃の除去
  • 花粉の除去
  • ハウスダストの除去
  • 浮遊ウイルスの除去
  • ニオイの抑制

ただし、空気清浄機の種類によっては上記の中で一部の効果が無かったりするものもあります。特に浮遊ウイルスとニオイの抑制については安価な空気清浄機では対応できないものが多いです。

塵やホコリの除去

空気清浄機の最も重要な効果がホコリ等の除去になります。塵やホコリについては小さいものから大きいものまでありますので、ここでは肉眼で見えるものを塵やホコリと定義しましょう。当然ながら、肉眼で見える程度のごみはプレフィルターによってそのほとんどが取り除かれます。

花粉の除去

花粉を除去できるのも空気清浄機の嬉しい効果の一つ。花粉の粒子の大きさは、一般的に30μmほどと言われています。一見聞くともの凄く小さい粒子のような気がしますが、HEPAフィルターは0.3μ以上を集塵しますので、余裕で捕らえることができます。花粉に対する集塵効果は有名で、ひと昔前までは空気清浄機を使用する人は花粉症の人が多かったのではないでしょうか。

花粉粒子の大きさについて
出典:シャープ公式HP

ハウスダスト除去

ハウスダストというと正しくはホコリや花粉なども全て含むのですが、ここではアレルギーの原因になることが多い『ダニやその死骸、糞など』として定義しましょう。そのハウスダスト全般を空気清浄機で除去することができます

家の中にいるダニの大きさは0.2~1.0mmほどで、花粉などと比べると意外と大きいです。また、ダニの出す糞の大きさは10~40μmほどで、ダニよりも糞などの排泄物の方が空気中に飛散しやすいです。ですが、HEPAフィルターの0.3μmよりも十分に大きいですので、基本的には全て捕えることができます。

ダニの大きさについては、下記の外部サイトにてご参照ください。

浮遊ウイルス除去

浮遊ウイルスの除去効果については、全ての空気清浄機に言える内容ではありません。電子式集塵フィルターやパナソニックのナノイー、シャープのプラズマクラスターなどの付加機能が搭載された空気清浄機に限ります。また、当然ながら浮遊ウイルスの種類や大きさにもよりますので一概には言えません。

各メーカーの空気清浄機の性能・仕様欄に、浮遊ウイルス除去効果がエビデンス(試験結果など)付きで明記されていれば、その空気清浄機は間違いなく浮遊ウイルスにも効果があります。

ただし、あくまで浮遊ウイルスという表記の仕方であり、実際に何のウイルスを除去するのかについては、どの製品にも明記されていません。

ニオイの抑制

多くの空気清浄機は脱臭フィルターを搭載していますので、生活の中の嫌なニオイにも抑制効果があります。ただし、脱臭効果のレベルについては除菌脱臭機には及びません。

除菌脱臭機はニオイの原因を分解して除去しますが、脱臭フィルターではニオイの粒子を捕獲するようなイメージです。よって、使用状況や経年劣化による脱臭効果の薄れは防げません。部屋の嫌なニオイを抑制することが一番の目的なのであれば、空気清浄機ではなく除菌脱臭機の購入をおすすめします。

タバコのような頑固なニオイは空気清浄機では難しいようです。除菌脱臭機の方がニオイの元から分解するので有効です

空気清浄能力が高い空気清浄機をお探しの人は、世界最強レベルと言われるエアドッグを紹介します。下記記事にて詳細を解説しているのでチェックしてみてください。

空気清浄機は新型コロナウイルスに効果があるのか

新型コロナウイルス

空気清浄機の一般的な効果については前項で紹介しました。しかし、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くの方が気になるのが「空気清浄機が新型コロナウイルスに効果があるのか」ということだと思います。

新型コロナウイルスは、従来のコロナウイルスとは性質が異なります。2020年に感染拡大が始まったばかりの話ですので、当然ながらウイルスに対する研究や効果検証が数年経っても未だ少ないのが現状です。

しかし、そんな新型コロナウイルスではありますが、新型とは言えども一種のウイルスであることには変わりありません。それを踏まえ、空気清浄機は新型コロナウイルスにも効果があるのかどうかを考察していきます。

※新型コロナウイルスに対する効果については、あくまで筆者の主観による見解となります。現在発表されている研究結果・論文を基に、深堀りして考察した内容となりますのでご了承ください。

新型コロナウイルスに効果があるか

私が考える結論から申しますと、空気清浄機は新型コロナウイルスにも一定の効果があると考えられます。(ただし、すべての空気清浄機が効果を期待できるという訳ではありません。)

現在、私が調べたところでは空気清浄機が新型コロナウイルスに効果があるという確かなエビデンスはありませんでした。おそらく、新型コロナウイルスに効果があることを検証できた場合でも、メーカーとしては表記の仕方や謳い文句は自由に行うことはできないかと思います。不確かな情報で消費者に誤解を招く訳にはいきませんので。

そんな中でも、新型コロナウイルスへの効果が期待できることを示唆した論文やリリースはいくつかあります。これらの内容から、特に新型コロナウイルスに対して効果が高いと思われるのは、シャープのプラズマクラスター搭載空気清浄機パナソニックのナノイー搭載空気清浄機ダイキンのストリーマ技術搭載空気清浄機です。

この3社のイオン分解系の技術は、新型コロナウイルスに対する抑制効果を公式に発表しています。あくまで、技術としての検証結果であるので実機としての効果は発表されていません。

参考にした文献・サイトを以下に示します。

参考文献1

2020年9月7日、SHARPが新型コロナウイルスに対する実証実験結果をニュースリリースしました。

世界初、プラズマクラスター技術で、空気中に浮遊する「新型コロナウイルス」の減少効果を実証

シャープは、長崎大学感染症共同研究拠点 安田二朗教授(兼 熱帯医学研究所教授)、同研究拠点 南保明日香教授(日本ウイルス学会理事)、および島根大学医学部 吉山裕規教授(日本ウイルス学会理事)と共同でプラズマクラスター技術搭載ウイルス試験装置を作成し、感染症研究の世界的権威である長崎大学の協力の下、空気中に浮遊する「新型コロナウイルス」にプラズマクラスターイオンを約30秒照射することにより、感染価が90%以上減少することを世界で初めて実証しました。

引用:シャープ公式HP ニュースリリース

この記事の内容を要約しますと、シャープのプラズマクラスターイオンを新型コロナウイルスに約30秒照射することでウイルス粒子を90%減少させることができたという趣旨です。

これにより、プラズマクラスターが新型コロナウイルス抑制に効果があることは、試験自体は実使用空間ではないものの、既に実証できたという確固たる証拠となります。また、このニュースリリースの中で、長崎大学感染症共同研究拠点教授 安田二朗氏がコメントとして、一般家庭だけでなく医療機関などの実空間においてもプラズマクラスターによる新型コロナウイルスの不活性効果を期待できると述べています。

参考文献2

2020年7月31日、パナソニックが帯電微粒子水が新型コロナウイルスに対する抑制効果を確認したと発表しました。パナソニックの帯電微粒子水とは「ナノイー」のことです。

帯電微粒子水の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する抑制効果を確認

パナソニック株式会社(以下、パナソニック)は、大阪府立大学 大学院生命環境科学研究科 獣医学専攻 安木真世准教授と共同で、帯電微粒子水の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する抑制効果を確認しました。

引用:パナソニック公式HP ニュースリリース

記事の内容を要約しますと、パナソニックが開発する帯電微粒子水(ナノイー)は新型コロナウイルスの抑制に効果的であるということです。あくまで研究段階の評価結果であり、製品としての実証結果ではありません。

実使用空間での効果では無いものの、ナノイーが新型コロナウイルスに対して有効的な手段であることは間違いないです。今後、研究や検証が急速に進むと思われますが、現時点において十分効果がある可能性が期待できます。

参考文献3

2020年7月16日、ダイキン工業がストリーマ技術による新型コロナウイルスに対する不活性効果を確認したとリリースしました。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、マウスコロナウイルス(MHV-A59)に対するストリーマ技術による不活化効果を確認

ダイキン工業株式会社は、当社独自のストリーマ技術の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)およびマウスコロナウイルス(MHV-A59)に対する不活化効果を東京大学大学院 農学生命科学研究科 久和茂教授、岡山理科大学 獣医学部・微生物学 森川茂教授らの研究グループと共同で実証しました。

引用:ダイキン公式HP ニュースリリース

ストリーマ技術とはダイキン工業が独自に開発した、放電により有害物質を酸化分解する技術です。(参照:ストリーマ技術とは@ダイキン公式HP)

このストリーマを3時間照射することで、新型コロナウイルスを99.9%以上不活性化することができるということです。この検証実験についても、あくまでストリーマ技術としての効果を確認したということであり、空気清浄機などの実機としての効果を検証したものではありません。また、実空間での検証でも無いので、家庭内において空気清浄機が新型コロナウイルスにどこまで抑制効果があるかは現段階では不明です。

しかし、ダイキン工業のストリーマ技術が新型コロナウイルスに対して効果がことは事実ですので、かなり高い確率でストリーマ技術を採用した空気清浄機も効果的であると考えられます。

参考文献4

2020年4月に『Air purifiers: A supplementary measure to remove airborne SARS-CoV-2(2020 Apr24:106918)』という論文が発表されました。

日本語に翻訳しますと、「空気清浄機は、空気中のSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)を除去するための補足措置となる」という内容です。ここではHEPAフィルターによってウイルスが含まれたエアロゾルを除去するのに効果があるということを言っております。

ただし、この論文では新型コロナウイルスの粒子の大きさを言及しておりませんので、少し疑問が残るところはあります。新型コロナウイルス粒子の大きさは、50~200nmほどの大きさということですので、HEPAフィルターの0.3μmよりも小さいです。よって、フィルターでは十分に新型コロナ粒子を捕獲することは難しいのではないかと考えています。

▽参考文献:呼吸ケアクリニック東京ーNo.73 新型コロナウィルスの構造と薬の開発

しかし、粒子の大きさ2~3μm以下のエアロゾルは、5μm以上の粒子と比べて鼻腔や上気道への沈着率は比較的低いようです。また、これほど微小な粒子は空気中で乾燥しやすく、感染力を長く保てないとも言われています。

▽参考文献:大衛株式会社ーエアロゾル感染とは【新型コロナウィルスなどの感染予防知識】

新型コロナウイルス粒子の大きさについても文献によって差があります。通常時のウイルス粒子の大きさと、空気中に浮遊しているときの粒子の大きさではイコールとは限りません。ただ、これらを踏まえた上でも空気清浄機のHEPAフィルターを使うことで、少なからずウイルス不活性化の効果を得られるのではないかと思います。

他にも、HEPAフィルターが新型コロナウイルスに効果があるとリリースしているサイトがありますので参考までに掲載しておきます。

新型コロナウイルス(COVID-19)については現在も様々な研究が行われており、全容の解明にはまだまだ時間がかかりそうですが、空気感染(飛沫核感染)の可能性が低いこと、粒子の大きさはこれまで知られているコロナウイルス族と大きな差が無いことが分かってきました。(2020年8月)

(中略)

これらのことから、HEPAフィルターで空気中の新型コロナウイルスを99.97%以上捕集することが出来るのです。

引用:サンワ・リノテック株式会社

新型コロナウイルスの他にもインフルエンザウイルスやノロウイルスなどにも各社実証実験を行っているようです

注目すべきポイント

PECOフィルターという、HEPAフィルターよりも更に1/1000サイズの粒子まで分解して除去することができる高性能フィルターが開発されました。このPECO技術はアメリカでの特許を取得している最先端技術です。

PECOフィルターは、浮遊ウイルスの粒子サイズよりも小さい大きさでさえ除去することができます。実際に公的試験機関にて、コロナウイルスやインフルエンザウイルスの分解除去効果が確認されました。コロナウイルスは新型コロナウイルスと同様の特性を持つウイルスになるためで、新型コロナウイルスにも十分に効果が期待できると思われます。

そして、このPECOフィルターを搭載した空気清浄機があります。それは『モレキュル』という空気清浄機です。モレキュルはアメリカのシリコンバレーにあるモレキュル社が研究し開発した空気清浄機で、日本ではソースネクストが販売しています。

モレキュルを使った効果の検証試験は複数実施されており、コロナウイルスや菌、カビなどにも分解除去することが証明されています。おそらく、ウイルスレベルの分解除去効果で考えると、モレキュルは空気清浄機の中でもトップクラスの性能になります。今後、モレキュルのような集塵フィルターによってウイルスレベルまで分解できる空気清浄機が求められていくことでしょう。現時点で新型コロナウイルスに最も有効な空気清浄機だと私は考えます。

モレキュルの詳細については、下記の個別記事でまとめていますので、検討される方は参考にしてみてください。

空気清浄機の効果的な使い方

空気清浄機の効果的な使い方

空気清浄機は正しく使用することで、私たちに多くの有益な効果をもたらしてくれます。しかし、使用方法を誤ると本来発揮されるはずの効果が満足に得られません。空気清浄機を使用するのであれば、できる限り有効的な使い方を行いましょう。その為に、以下の3つのポイントを意識すると良いと思います。

空気清浄機を設置する場所

空気清浄機の効果を最も大きく左右するのが、空気清浄機を設置する場所です。空気清浄機は室内の空気を一度吸い込み、フィルターを通して再び室内に戻します。その為、室内の空気を効率的に取り入れることができないと、部屋に漂う花粉やホコリなどをいつまで経っても除去できないかもしれません。

空気清浄機を設置する際にまず確認して頂きたいのが、ご使用の空気清浄機の吸込口(吸気口)がどこにあるのかということです。

空気を吸い込む口の場所は、気流の制御の仕方によって各社それぞれ異なりますので一概には言えません。まずは、ご使用の空気清浄機の公式紹介サイト・取扱説明書に推奨される設置場所が記載されているかを確認し、記載されているのであればその内容に従うことが最善です。

何度も申しますが、気流の制御の仕方によって、吸込口の位置や吹き出し口位置が異なる為、推奨される設置場所も異なることが多いです。

設置場所Point① 壁から一定距離離す

シャープ空気清浄機の効果的な設置場所
出典:シャープ公式HP

一般的に多いのが機器の背面に吸込口があるタイプです。シャープのプラズマクラスター空気清浄機も背面に大きな吸込口があります。シャープによると、壁から機器背面まで30cmほど離すとホコリの集塵などにより効果的だということです。左右両側についても十分にスペースを空けることが良いと記しています。

壁に3cmまで近づけた状態で使用しても、集じん能力は変わりませんが、周辺の壁や床が汚れるおそれがありますので、できるだけ離してください。

最も効率よくホコリを取るためには、壁から本体背面まで約30cm離して設置していただくと効果的です。

引用:シャープ公式HP 空気清浄機Q&A

設置場所Point② 空気循環しやすい場所

より多くの空気を取り入れるためには、空気の流れ起きやすい場所に置くことで効率的に清浄できます。部屋の中であれば、入口のドア付近など空気が淀みにくい場所がおすすめです。

また、玄関に置くことで家の中に入る花粉やウイルスを侵入した段階で除去することができます。玄関は家の中でも最も空気の流れがある場所ですので、部屋だけでなく玄関にも一台置いておくと効果的です。

設置場所Point③ 花粉・ハウスダストには床置き

空気清浄機で花粉やホコリなどのハウスダストをしっかり除去したいのであれば、床置きが効果的です。花粉やハウスダストは粒子が比較的大きく、床付近に舞いやすいからです。

特に、パナソニックの空気清浄機では、前面の下からも空気を吸い込むので、床上ギリギリの空気を取り入れることができます。空気清浄機は床に落ちてしまった不純物は除去することはできませんが、床上ギリギリで空気を吸い込むことで花粉やホコリなどの大きい粒子も効率的に集塵することが可能になるのです。

花粉やホコリなどは床近くに舞い落ちやすいため、本体をお部屋の平らな床に設置することをおすすめします。

引用:パナソニック 空気清浄機の設置場所について

エアコンやサーキュレーターの併用

エアコンやサーキュレーターを併用することで、部屋の空気を強制的に循環します。循環が促進されれば、空気清浄機も効率的に空気を取り入れることができます。

ただし、併用する際はエアコンが吹き出す風が空気清浄機に直接当たらないようにしましょう。エアコンの風をそのまま吸い込むよりも、空気の循環によって吸い込む方が部屋全体の空気を満遍なく吸い込めます。また、空気清浄機によって綺麗になった空気をエアコンの風に乗せて放出した方が部屋全体に綺麗な空気が届くので効果的です。

サーキュレーター・扇風機を併用する際も、空気清浄機に近づけて置くのではなく、部屋の対角に置くなどした方が全体の循環がしやすいです。

サーキュレーターや扇風機について他の記事でまとめていますので、空気清浄機と合わせて探している方は参考にしてみてください。

定期的なメンテナンス

空気清浄機は定期的にメンテナンスを行う必要があります。花粉やホコリなどを分解している訳ではなく、フィルターを介して集塵しているだけですので、フィルターには不純物が溜まります。フィルターをキレイな状態に保つことが空気清浄機の性能維持に繋がります。

フィルターによって、メンテナンスが必要な頻度は異なりますが、永遠に使い続けられるフィルターというものは存在しません。空気清浄機は一般的に24時間365日稼働し続けっぱなしが推奨されていますので、日々汚れは溜まり続けます。

各フィルターの掃除・交換のめやす

プレフィルター

一番大き目の塵やホコリを捕集するプレフィルターは、1週間に1度掃除することをおすすめします。プレフィルターは一番外側にある場合が多いので、1週間程度でホコリが付着しているのが目で見えてくるかと思います。

HEPAフィルター

HEPAフィルターについては、そのメーカー・その空気清浄機によって使用しているものが異なりますので、有効使用期限もHEPAフィルターの仕様によります。パナソニックやシャープのHEPAフィルターは、10年で性能が約半分になると言われています。ただし、一般的なHEPAフィルターの多くは2年での交換を推奨しているメーカーも多いです。

また、ダイキン工業では上位機種にTAFUフィルターという、HEPAフィルターよりも寿命が長いものを使用しています。このTAFUフィルターは10年で性能が7割程度維持するとのことです。

脱臭フィルター

脱臭フィルターについては、10年に1度交換するのが目安となるようです。

吹き出し口なども定期的にきれいに掃除することで、よりきれいな空気を部屋に放出することができます

空気清浄機のおすすめモデル

空気清浄機で根強い人気を誇るシャープ、パナソニック、ダイキンのおすすめモデルを紹介します。基本的には、各社とも上位モデルになればなるほど集塵性能が高く、本体価格も高くなります。

その中で、性能とコストのバランスが取れたモデルを一つずつ紹介します。また、これら以外のメーカーについてもいくつか紹介します。

空気清浄機の選び方が分からない方は、別の記事でまとめていますのでご参照ください。

シャープ 加湿空気清浄機KC-P50

シャープ加湿空気清浄機KC-P50
出典:amazon

シャープのプラズマクラスターを搭載した加湿空気清浄機です。人気シリーズの中でも、薄型サイズで価格もリーズナブルなことから、エントリーモデルとして人気があります。製品型式は、KC-N50など製造年などによって若干異なるものもありますが、プラズマクラスター7000搭載で薄型タイプであれば同仕様のモデルです。

空気清浄機としての性能的には十分で、HEPAフィルターもしっかり搭載しています。また、『たまひよ赤ちゃんグッズ大賞』に空気清浄機部門で第1位に選ばれています。

シャープの空気清浄機については個別に詳細を解説しています。気になる方は参考にしてみてください。

パナソニック 加湿空気清浄機 F-PXT55

パナソニック加湿空気清浄機F-PXT55-W
出典:amazon

パナソニックの空気清浄機はシャープと比較すると全体的に価格が高いです。その中でも、コスパに優れたモデルがF-PXT55です。薄型モデルで設置面積はA4サイズほどです。

前面下の吸込口からもしっかり空気を取り入れますので、床上付近の花粉やハウスダストをしっかり除去します。スタンダードのナノイーも搭載していますので、ウイルスに対しても効果が期待できるコスパ良好モデルです。

パナソニックの空気清浄機については、個別に詳細を解説しています。検討したい方は参考にしてみてください。

ダイキン 加湿ストリーマ空気清浄機MCK55X

ダイキン加湿ストリーマ空気清浄機MCK55X
出典:amazon

ダイキンの加湿ストリーマ空気清浄機です。スリムタワー型なので省スペースで設置が可能です。寝室や子ども部屋におすすめです。

もちろんストリーマ技術は搭載されていますので、ウイルス抑制にも十分効果が期待できます。TAFUフィルターを装備していますので集塵性能的にも十分です。

ダイキンの空気清浄機について、詳細を下記記事でまとめています。気になる方は参考にしてみてください。

Airdog X5D

エアドッグ X5D
出典:amazon

世界最強クラスの空気清浄機として広告でも良く目にするのがエアドッグです。空気清浄機としての性能は確かであり、清浄スピードやセンサーなど申し分がありません。

Airdogのラインナップは3タイプで、ここで取り上げるX5Dは中間クラスのモデルです。公式サイトではフラグシップパフォーマンスモデルとして位置付けています。適用畳数は42畳で、ウイルス除去率は99.8%以上です。

この高い性能は搭載されているフィルターに由来します。TPAフィルターという米国特許取得技術を用いた高性能フィルターです。フィルターは交換が不要で水洗いで対応できるのも魅力的なポイントです。

エアドッグについては詳細を下記記事にてまとめています。気になる人は参考にしてみてください。

モレキュル Air Pro

モレキュル Air Pro
出典:amazon

ウイルスまで分解して除去することができる空気清浄機モレキュルです。日本ではソースネクストが販売元となって展開していますが、アメリカのシリコンバレーにある最先端技術企業が開発しています。

アメリカの特許を取得している『PECOフィルター』という、HEPAフィルターの1/1000の大きさの粒子まで分子レベルで分解することができる超高性能なフィルターを搭載しています。実際にフィルターだけでウイルスまで分解して除去できる為、今後より一層注目を浴びていくことが想定されます。

モレキュルについては下記記事で詳細をまとめています。気になる人は参考にしてみてください。

まとめ

新型コロナウイルスの影響で空気清浄機の必要性は高まり、各家庭への普及率も増加しているのが現状です。

現段階では、空気清浄機が新型コロナウイルスに100%効果があるというエビデンスはありません。ただ、空気清浄機を使わないよりは使った方がウイルス対策だけでなく、花粉症などに対しても様々な良い効果があるのは間違いありません。

部屋の空気を十分に換気することができるのであれば、空気清浄機は不要かと思いますが、なかなか換気を満足に実施できている人は少ないのではないかと思います。

空気清浄機の基礎的知識を習得した上で、ご自身の生活環境に応じて必要性を検討してみてはいかがでしょうか。

◎空気清浄機の他にも、浮遊ウイルスの抑制に関する記事がありますので、興味がある方はご参照ください。

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